写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

07 3日目台北午前中 中正紀念堂ほか(2019年3月30日)

     3月30日土曜日朝。また早起きしてテレビを見ます。昨日も遅くまで外に出ていたので、あまりテレビを見る時間がありませんが、夜遅く、昔、梶原一騎の愛人だか妻だかになっていた白冰冰というタレントが司会をしている「冰冰show」とかいう、懐メロ番組風のを見ていました。韓国と違い、台湾の芸能界のことは全然知らないのですが、この人は、なんかで名前と顔だけは見た覚えがあります。あとで調べてみたら、この人の娘というのが悲惨な殺され方をして、台湾で社会問題になったことがあるそうです。ケバそうなおばさんタレントですが、台湾の人、特にアナウンサーやタレントは概してケバそうに見えます。

 この日も早起きして台北の町歩き。ホテルのフロントに人はいないので鍵だけおいて出て行きます。この日の夜は疲れるかな、と思って多少いい別のホテルに泊まることにしています。

 

 地下街はまだ暗いです。盲人按摩のところにあるコインロッカーに荷物を入れます。鍵式でなく、暗証番号式なのでちゃんと操作できるか不安でしたが、何とか入れました。

 

 まずMRT=台北捷運という地下鉄に乗ります。台北の写真によくビル街の高架を走る電車の写真が載っているのでMRTは高架鉄道なのかと思っていましたが、これは郊外線のようで、大部分は地下鉄のようです。悠々カードをピッとかざして、青色の線の列車に乗り、台北から隣の善導寺駅へ。

 

 ここに朝早くからやっている朝食の店があるということで行ってみます。7時過ぎだったと思うのですが、まず様子見。ビルの前にやたら列をついているところがあります。これが有名店の列なのかなあ、と思いますが、並ぶのが嫌なので避けます。

 

 ガイドブックに紹介されていたもう1つの店はそこそこ客が入っていて空席もある、という感じだったのでそこ、「永和豆漿大王」という店に入ります。台湾の庶民的な店は開放的でドアがなく、古い建物でタイル張り。豆漿とは豆乳で、台湾人は朝食にこの手の店で豆乳ともう一品ぐらいを食べる習慣があるそうです。で、温かい砂糖入りの豆乳と油條という揚げパンを頼んでみました。ラミネートされたメニューに丸をつける方式で注文するようです。

 

 しばらくすると、持ってこられました。ただ、他の人はお椀に豆乳が入っているのに私にはプラスチックのコップストロー付きで持ってきます。なんか変だな、と思いますが、それに揚げパンを浸して食べるらしいのでやってみます。味自体は悪くありませんでしたが、これでよかったのかな、と思って店を出ます。豆乳30元ぐらいと油條15元。

 また街をウロウロ。バレーボールをやっている兄ちゃんが見えたので高校なのかと思ったら医科大学でした。大通りに出て「景福門」という門が見えます。韓国の門に比べるとずいぶん小さいです。一応旧台北「東門」らしいです。

 

 そこを過ぎて中正紀念堂へ行きます。蒋介石の記念堂で、日本では蒋介石という名で通っていますが、現地ではどうも蒋中正という方が一般的なようです。とにかくずいぶん豪勢な建物です。両脇に中国風のこれまた豪華な建物があり、これが音楽堂と劇場のようです。独裁時代の国家の威信をかけた建築物だったのでしょう。9時前に着くと、広場で学生のオーケストラとか、子供の国際交流行事の準備をやっています。

 

 階段を上り、開館を待ちます。韓国人観光客多し。9時になると重々しい扉が開き、入場。蒋介石の巨大な座像があり、後ろには三民主義の遺訓みたいのが書いてあります。で、衛兵がやってきます。仰々しく銃を上げたり下げたり、手足を動かしたりして衛兵交代式をやります。といっても朝一番なので「交代」ではありませんが。観光客が写真を撮るのですが、実際にガードをしているのは中年のくたびれたガードマン(警察とかいてあった)とあと一人超イケメンの背広姿の若い男性(おそらく衛兵かその出身者なのでしょう)で、衛兵そのものは式が終わると向き合って微動だにしません。

 

 交代式(?)を見終わると下に降りて脇から展示室に入ります。無料ですが、パンフレットが見当たらず、見学記念になるようなものがありません。まあそれでも展示室を一通り見ます。蒋介石のことを中国語では「蒋公」、日本語でも「蒋先生」と書いてあります。日本語の説明があるのでよくわかりますが、どうも目がよく見えず、イライラしてきます。中国語はヒヤリングが全然出来ず、文字はある程度わかりますから、極端に視覚に頼ることになります。しかもごちゃごちゃした繁体字で書いてありますから、余計目が疲れます。ということで台湾ではいつも以上に目が疲れました。

 

    まあ、繁体字といっても台湾の「台」は「臺」より「台」の方が多かったですし、昔風の右から左への横書きも見かけませんでした。館内に郵便局がありました。昨日は郵便局に行けなかったし、今日は土曜日なので行けないかな、と思っていましたが、営業していて切手を買います。普通切手を記念に買いたい、というのを筆談で理解してもらうのに手間取りましたが、何とか買えました。
 
 自由広場門というのを出て、ちょっと道を間違ったりしましたが、南門地区へ。まだ10時半過ぎぐらいですが、ここでガイドブックに載っている「金峰魯肉飯」という店にいって、台湾の代表的な食べ物だという「魯肉飯」を食べます。まあ、やはり最初は前を通り過ぎて様子見。南門地区をウロウロして適度な混み具合なのを見計らって店に入ります。

 

   さっきの店と同じ、台湾らしい店のつくりです。昼だと混みそうなので。2食目ですが早めに食べます。中に入って注文ですが、忙しそうでなかなか来ません。横に日本人のカップルがいますが、やはり注文を聞きに来ないのでどうしようか、という塩梅です。仕方ないので店員のところまで行って注文の紙を渡しました。

 

   しばらくしてやってきました。小ぶりのどんぶりに肉のそぼろみたいなものが載っています。他の人はちりれんげで食べているのですが、私のところには持ってこないし、テーブルにもありません。仕方ないので箸で食べましたが、肉のそぼろはくどいし、そんなにおいしいかなあ、と言う印象。これは混ぜて食べるからおいしいのではないかと思います。近くの人はおかずに緑のゆで野菜を食べています。他人の食べているものはおいしそうです。ということで、あまり満足できずに出ました。