写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

03 1日目大邱夕方 旅館・東城路・薬令市のカルビタンなど(2019年4月27日)

 旅館に向かいます。中心部から離れている古くさい住宅街ですが、「ロードビュー」(韓国版のストリートビュー)で事前に調べていたので迷いません。ところが内部で混乱。ここは「サミックジャンモーテル」(삼익장 모텔)というところ、ハングル表記なのでわかりませんが、「三益荘」かなんかの意味だと思います。古い銭湯の上を旅館にしています。

 

 入口に窓口があり、おばさんに予約の紙を見せると「3階」と言います。ところが踊り場に「2」の表示があり、2階に宿泊客らしきカップルがいて戸惑っています。で、その上の階段を見ると「3/4」の表示。ここが3階なのかしら、と思ってカップルと一緒に待ちます。ところが人が来ないのでブザーを押しますが返事なし。しばらく所在なげにしていると、上から別のおばさんが来て「3階」と言います。表示がおかしいので混乱しましたが、普通に3階に上がればよかったのです。

 

 25000ウォンを払って鍵をもらいます。おばさんがいろいろ説明するのですが全然わかりません。鍵とかサウナとか言うのが断片的にわかるのみ。部屋に入ります。安いのでこんなもんだろうという感じ。まあ、こういうところの方が異国感があります。

 まごつきましたが、まだ夕方4時頃。思ったより早く着けました。荷物を置いて、大邱の町見物が出来ます。鍵を閉めますが、閉まりません。ガチャガチャやっているとおばさんが来ます。ボロい扉なので当然鍵を閉めなければ、と思っていたのですが、どうもこれでオートロックのようです。なんだか微妙なことが続いています。

 

 モノレール(地下鉄と通算で3号線と言うらしい)コンドルバウィ駅へ。このモノレールは気に入りました。ロングシートですが、無人運転なので、一番前だけ進行方向に座れます。片方は管理人が乗っていますが、反対側は一般客が乗れます。座りたかったのですが、やはり人気のようで、座れませんでした。明徳駅から地下鉄1号線に乗り換えて中央路駅へ。地下街を見物。噴水があります。日本の地下街は昔あった噴水を撤去していることが多いのですが、ここは健在。なぜか写真館ばかりある一角がありました。反対側に行くと、普通の地下街ですが、なんだか日本の知らない町、ちょうど名古屋にでもいった感じです。やはり名古屋感があるなあ、と勝手に思います。

 本屋に行きます。教保文庫、という韓国最大の書籍チェーンの大邱店を見つけたので入ります。入口が回転扉。日本では死亡事故があってから撤去されましたが、やはりまごつきます。かなり大きいのでいろいろ見て回ります。それから外に出ます。東城路という大邱一番の繁華街だそうで、歩行者天国。露店やイベントをやっていてちょっとしたお祭りをやっているようでした。土曜日なので賑わっています。

 

 途中で曲がり、それから一本道をずっと進むと、途中から漢方薬屋ばかりになります。それが延々と続いています。大邱には「薬令市」というところがあると聞いていましたが、どうもそこにたどりついたようです。地図では離れていたように思えたので行くつもりはなかったのですが、一本道でつながっていたようです。博物館もありましたが、夕方なので行きませんでした。 

 薬令市の端、韓国式の門があるところまで来て、戻りますが、そのあたりに韓国料理店があります。まだ何も食べていませんのでそろそろ食べなくては、と思います。6時前ですいていそうですし、無難そうな店だったので入ります。客はカップル1組だけ。ここでおすすめの「王カルビタン」(왕갈비탕)10000ウォンを頼みます。4年前のソウルでもこれぐらいしましたし、「王」というのは「特」みたいなものでしょうから、これにします。すぐ来ました。ぐつぐつ煮えています。食べてみるとこれがいきなりの大ヒットでした。私の大好物の骨付き肉の入っているスープなのですが、骨が大きいです。これをはさみで切ってタレに漬けて食べますが、非常においしい。ご飯をスープに入れます。むやみにうまいです。これが食べたかったんだよー、と思います。なんで日本で普及しないのかと思います。

 

 ただ、原産地表示の掲示があって「미국산=アメリカ産」の肉と書いてあり、これはちょっとがっかり。ハングルが読めると変なことに気がつきます。旅館のおばさんの話はさっぱりわかりませんでしたが。ちょっとキムチを入れたりしますが、味がやはりなんか日本と違います。ですがこれぞ韓国の味、という感じです。近頃業務用キムチは中国産が多いらしいのですが、でも味がやはり韓国的です。韓国に来たんだなあ、と味で感じます。支払いの時、おばさんに下手な韓国語で「これが食べたくて日本から来た」と言ってしまいました。わかってくれたようです。韓国に来てからなんだかなあ、ということが多く、台湾より面白くないぞ、と思っていたのですが、ここで機嫌が直ります。店名は「西門コムタン」(서문곰탕)だったようです。

 薬令市を戻り、東城路へ。大きな瓶に入った朝鮮人参酒を売っていますが、あれを持って帰るわけにはいかないでしょう。一度飲んでみたい気もしましたが。