写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

02 日韓関係について思うこと

 昨日に続いて韓国ネタ。今度は日韓関係について。日本人ともうまくやれない私が日韓友好を論じる文章を書くのも変ですが、それでも書きます。 

 

 韓国旅行に行った前後から日韓関係が悪化しています。韓国からの訪問客が激減しているそうですね。ということで私が利用したティーウェイ航空大邱便も休航になってしまったようです。

 

 私は嫌韓でありませんし、この時期に韓国旅行に行くくらいですからそういう動きもいかがなものかと思っています。歴史的な事柄にも興味がありますし、過去の経緯もそれなりに承知しているつもりです。

 

 それでもなお、韓国の新聞社がYAHOOニュースに配信する日本語記事を読むと、韓国人は何をしているのだ、という不愉快な気分になるものが多いのもまた事実です。

 

 あれこれ考えるのですが、慰安婦合意の一件を見ても、これは政府間で解決する問題ではないな、と思うのです。政府間交渉というのはどこかで妥協点を探るものです。そして落としどころを見つけて決着させる。それが政治というものでしょう。日韓基本条約慰安婦合意も、結ばれたときにそのような交渉を経て結ばれたはずです。

 

 ですがその合意が今になって、韓国側によって一方的に覆されているように見えます。慰安婦問題も徴用工裁判もおそらく高齢の方々が直接おこしたというより、市民団体がバックにいるはずです。ところがその姿が我々が日本の報道で見る限り見えてこない。彼らが求める「謝罪」や「賠償」とは何か、どうすれば許すのか、それとも許す気がないのか、それがわからない状態で、政府間で決着させても、状況が変われば、またひっくり返されるだけでしょう。

 

 韓国は中国と違い、自由主義・民主主義国家で、民主化を自らの手で勝ち取った歴史があり、デモや市民運動も盛んな国です。政府が押さえ込めば反日が収まるとは思えません。また、植民地支配の歴史から、左右の違いを超えて、「反日」が反論しにくい大義名分になっていること、植民地時代とともに軍事政権時代の日韓の癒着が「清算」の対象になっていること、韓国における日本の政治的・経済的影響力が薄れていることも直視しなければなりません。

 

 一方で、以前よりは影響力が薄れたとは言え、ビジネス、さらにはサブカルチャーや観光などで日本に親近感を持ってくれている人々が少なからずいることもまた事実のようです。韓国人の若いユーチューバーが結構いて、流暢な日本語で動画を作っているのを見ると、彼らが社会の中枢を占める時代になれば、関係もよくなるかもしれない、と思うのです。

 

 今、日本に求められているのは、世論に影響力を持つ市民団体が何を求めているのか、彼らはどこまでやれば許す気になるのか、を探ること。そしてサブカルや観光などで日本ファンになってくれている人々を大切にし、育てていくことではないでしょうか。性急な政治的決着を図るだけでは、またひっくり返されてしまうと思います。