写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

01 車窓に配慮を

 今年、韓国と台湾旅行に行って、新幹線的な高速列車に乗ったのですが、台北でも釜山でも地下線、あるいはトンネル区間が長く、残念でした。特に釜山周辺は、韓国では数少ない風光明媚な区間の景色を見ることができませんでした。

 

 子供の頃は西日本に住んでいたのですが、鉄道好きなのに、山陽新幹線が嫌いでした。トンネルばかりでちっとも面白くないのです。姫路城ぐらいしか見どころがありません。中学生になったころに「青春18きっぷ」が発売されたこともあり、以後はできるだけ在来線利用で旅行していました。山陽本線であれば柳井や宮島口、尾道、明石付近で瀬戸内海を眺めることが出来ます。

 

 今は北海道に居住していますが、北海道新幹線計画はかなりの部分トンネルのようです。用地買収や冬季の積雪を考えるとやむを得ないのかもしれませんが、ビジネス需要も心許ないのに、観光資源となる「車窓」に配慮しなくていいのでしょうか?

 

 在来線の函館本線(山線経由)は、札幌を出ると大都市を眺め、郊外の住宅街、日本海、小樽の町並み、それから登りにかかり、羊蹄山ニセコアンヌプリ尻別川の清流、そして長万部からは内浦湾の演歌の世界のような寂しい旅情を催す海岸線、駒ヶ岳、大沼小沼、トンネルを抜けると函館平野のパノラマと遙かに見える函館山、だんだん市街地に近づいて函館駅、と変化に富んだ風光明媚な路線です。

 

 現在の路線でも、大沼は一瞬しか見えませんが、景色を遮る木を切ったり、ちょっと線路を付け替えたりしたら、もっと眺めていられるのに、と思うことがあります。

 

 これらのうち、新幹線ではいくつの景色を眺められるのでしょうか?トンネルばかりで失われる車窓も多いのではないでしょうか?飛行機の方が下界の地形や雲海を眺められるだけまだ面白い、と思われてしまうかもしれません。

 

 今更ですが、北海道新幹線も多少は車窓から眺められる景色に配慮してもらえないでしょうかね?