写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

04 鹿児島本線と肥薩線(1999年3月31日)

   1999年3月の旅行記続きです。

 

 さて、3月31日から「ゾーン券」の有効期間がはじまりましたが、とりあえず鹿児島に行って来よう、ということで、朝バスに乗って博多駅まで行きました。このバスの運転の乱暴なこと。福岡のバスの運転手は皆アナウンスなどはとても丁寧なのに、運転はひどいです。まず運転を丁寧にすればよいのですが、あるいは福岡全体が運転が乱暴な傾向にあるのかも知れません。

 

 博多駅で6:57発の「つばめ1号」に乗りました。「つばめ」の印象ですが、かなりどの列車も混んでいます。窓際に乗れたのはこのとき一回きりでした。車両の真ん中に荷物置き場があるのはあんまり感心しませんでした。座席も工夫しているのでしょうが、私はそんなに座りよいと思いませんでした。もたれかかって座るにはちょっと不十分です。

 

    熊本着8:19でわずか2分の乗り継ぎ。8:21発の急行「えびの1号」に乗りつぎました。2両編成のささやかな列車でしたが、一歩車両に踏み込んだとたん、懐かしい、という感におそわれました。キハ58で、座席は特急と同じロマンスシートになっていましたが、これはかえって居心地がいいし、それ以外は昔懐かしい急行型車両で、ディーゼルのにおい、開けることが出来る窓、少し色あせたドア部の広告など、「これに乗りたかったんだよー、つばめよりよっぽどいいや。」と思いました。進行方向左側に座りましたが、これは成功でした。

 

 八代までガラガラでしたが、八代で団体客がどっと乗り込んできました。肥薩線存続協議会とかかいてある沿線案内のパンフレットを持っていたので、地元老人の利用促進のための小旅行かと思ったら、あとでわかったのですが、どうやら東北からのツアー客で、肥薩線を組み込んだみたいです。車内はほぼ満席になりました。

 

    八代を出ると鹿児島線の下をくぐって(肥薩線の方が古いので)球磨川沿いに走ります。はじめは川の左岸を走るので、川が見えず、失敗したかと思いましたが、しばらくして鉄橋を渡り、川が見えるようになりました。桜が咲いていて、沿線はあまり開発もされておらず、いい感じでしたが、何よりも各駅が木造のいい感じで、駅名標なども国鉄時代のものが残っているし、トンネルは煉瓦や石積みで出来ていて、時代が一挙に何十年か逆戻りした感じでした。

 

    人吉駅では今時珍しい、「べんとう」といいながら歩き回る駅弁の立ち売りもいて、「鮎ずし」を買いました。

 

 ここからが例のスイッチバックループ線区間です。大畑駅に着くと、進行方向が逆転して、スイッチバックし、ループ線に入った、とわくわくしました。車掌のアナウンスがあったり、団体客の添乗員が説明してくれたので、どういう具合になっているのかよくわかりましたが、ただ、ループが終わったところで、私はループの内側に座っているのに、下の駅が見えるのです。これは納得がいきません。気になって帰ってから地図を見ると大畑駅はループの途中にあるのでした。これならわかります。

 

    団体客のおばさんが運転席をのぞくと、運転手が中に入れていました。真幸駅付近では、「日本一の車窓風景(と地元ではいっているらしい)」の大パノラマが広がり、列車は徐行してゆっくり見せてくれます。天気が良かったので、遠く桜島まで見えました。

 

 吉松駅で団体客が降り、ふたたびがらがらになってしまいました。しかし驚いたのは、この吉松という小駅にも駅弁の呼び売りがいたことです。しかも、人吉駅と同じかと思ったら、違う業者です。元々売れないらしく、弁当は幕の内を2つもっているだけ、何度ホームを歩いて大声を出しても、お昼時なのに売れません。かわいそうに思いましたが、人吉で買っているので、買うわけにもいかず、見ていると、やっと一個売れたらしく、出発の時には売れ残りを一個持っているだけでした。あれで商売になっているのでしょうか?

 

 吉松からは吉都線に入って都城着12:01でした。この線ものんきな感じのする線でした。

 

 都城からは12:33発「きりしま5号」西鹿児島に向かいました。日豊本線はこのあたりでは単線で、山間をぬって走ります。隼人から先は桜島が実にきれいに見えました。

 

 西鹿児島着13:50で、1時間ほど郵便局や商店街を回っていました。ちょうど西鹿児島駅前の鹿児島中央郵便局で通帳が切り替えとなりました。鹿児島の局員は口調は丁寧でしたが、肝心のハンコをきちんと押してくれませんでした。まあ「鹿児島中央」の文字は見えるからいいや、と思ってそのままにしておきました。

 

    西鹿児島では「とんこつ弁当」という駅弁を買って食べましたが、軟骨の部分がこりこりとしてこれも美味でした。一人旅だとちょっとした料理屋に入るのは気が引けるので、駅弁は有り難いです。手軽に地域の名物を味わうことが出来ます。

 

   15:05西鹿児島発の「つばめ20号」で博多に帰りましたが、のんきに構えていたら、乗ってみると始発駅なのに窓際の席は確保できず、通路側に座り、しかも海辺を走るあたりではみんな日除けをおろして車窓を十分楽しむことが出来ませんでした。18:55博多着。熊本あたりからは立席が出ました。

 

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