写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

09 3日目バンコク朝 タクシ-トラブル(2020年1月9日)

 さて3日目1月9日(木)です。今日と明日は汽車ぽっぽです。

 

 タイには訪れてみたい鉄道名所が4つあります。1つめはメークロンの線路市場。以前動画を見てびっくりしました。2つめは旧泰緬鉄道。3つめはタイ・ラオス国境のメコン川にかかる道路鉄道併用橋。4つめはタイ東北部のダム湖にかかる長大コンクリート橋。

 

 4つ全部は行けませんが、1・2とできれば3までは行けないかな、と思ってあれこれ日程をやりくりしていました。最後までラオスまで行くことを画策していたのですが、結局断念。ラオス側の駅前には何もなく、ビエンチャンまで行くにはタクシーかなんかに乗らないと行けないとのこと。不案内なので余裕を持った行程にしないと、これでは心配ですし、余裕を持たせると時間が足りません。いつか再度行けることを期待して、比較的新しい3・4は割愛。古くて危険なのでいつなくなるかわからない1・2を優先して行くことにしました。

 

 まずはいちばん面白そうな1の「メークロンの線路市場」へ行くことにします。ところがこれがトラブルの連続でえらい目に遭いました。でも過ぎてしまえばいちばんの思い出にもなりました。

 朝早起きして、6:30から朝食とのことだったので用意ができるとすぐ行きます。洋食とアジア風のバイキングでした。タイまで来てパン食でもないので、パンは取らず、カレーのようなものと、汁ビーフンのようなものをとりました。あとはハムやサラダや果物。カレー的なものを食べたのは、結局ここだけになリました。カレーの色は薄かったですが、なかなかおいしかったです。こういう食べ方をすると、タイというのはやはりインド文化と中華文化が混ざっているのだな、と思います。

 なんかあったらいけない、と思い、8:30の汽車でも間に合うのですが、一本早い7:30の汽車に乗ることにします。これがあとで問題となりまた助かることにもなります。

 

 ところで、このメークロンの線路市場方面に行く列車、バンコク中央駅であるファランポーン駅から出発するのではありません。南の方にあるウォンウィエンヤイ駅から発車します。ところがこの地名が覚えにくく発音しづらいです。地下鉄などを利用すると大回りになるので、6:45ごろ出発してタクシーで行くことにしました。

 タイのタクシ-は一般タクシーとメータータクシーがあります。一般タクシーにもメーターがあるのですが、交渉で値段を決めようとして外国人にはふっかけてくるそうです。「メータータクシー」と上部に表示してあるものは、ほぼメーターで走ってくれるということでした。

 

 昨日乗った三輪自動車の簡易タクシーであるトゥクトゥクは面白半分だったので、外国人料金でもいいと思って乗ったのですが、今回はちゃんと乗ろうと思います。ファランポーン駅横にメータータクシー専用のタクシー乗り場があり、そこから乗れば確実、ということで、そこから乗りました。駅名が発音しづらいので、運転手に「地球の歩き方」の地図を見せて、印をつけたところを指します。

 ところが運転手は理解できなかったらしく、乗り場の係員に何やら確かめています。ちゃんとメーターを表示させて走り出しましたが、しばらく行った川岸のところで立ち止まり、電話をかけ始めました。

 

 こんなことをされたのでは間に合いません。「hurry」といってせき立て、走らせます。ところが見えてきたのはさっきの中央駅。ぐるりと回って元のところに戻ってきています。これはおかしい、と思います。で、結局、駅の近くと思われる雑然とした町並みの通りで再度停まります。

 

 この運転手、行き先がわからないのだな、と思い、「ノーマネー」といって金を払わず降りてしまいました。いくら日本語と英文表記しかないとは言え、バンコク市内の地図を見せてわからないとは思わなかったのです。まあ、向こうにとっても、行き先はわからず金も払わずの、大迷惑客だったのでしょうが。

 降りてはみたものの、そもそも今どこにいるのかもわかりません。トゥクトゥクが数台たむろしていたので、運転手に地図を見せたら行けない、というそぶり。「タクシー(に乗れ)」といいます。

 

 やむを得ず、一台のタクシーを停めます。この運転手に再度地図をしっかり見せます。この人は英語を多少理解するようで、行き先が理解できたようです。助かりました。

 

 ですが今度はメーターのスイッチを入れません。このときは焦っていたので料金を交渉したのかどうか覚えていませんが、150バーツで行ってもらうことにしました。大概向こうが200,こちらが100バーツと言って150で折り合いをつけることが多かった気がします。メーター制で行くと多分100バーツしないはずで、相場より高いですが、もう行ければ値段などどうでもいいので、行ってもらいます。まあ日本円で600円程度ですから、日本の水準より高くなければいい、と割り切ることにしました。

 とにかく時間をだいぶロスしています。地図ではここに橋があればいいのに、というところに橋がなく、遠回りせざるを得ないような感じでしたが、運転手は大通りをまっすぐ進み、そのまま橋を渡ります。どうもその場所に新しく橋が架かったのだろうと思っていたのですが、そうはないようです。帰国後、グーグルマップを見ましたが、ガイドブックと同じで、橋は架かっていません。出発点がどこかわからないので、思い違いがあったのでしょう。

 

 とにかく、近代的な橋を渡り、一本道の大通りを突き進みます。乗るとき運転手が「トラフィックジャム」ということをしきりに強調して、だから150バーツなのだ、ということを言いたかったのでしょうが、やはり渋滞区間もあります。

 

 時間が気になりますが、まだそんなにひどくもなく、しばらくしてまた走り出しました。「日本にもトラフィックジャムがあるか」と聞いてきます。「イエス」と言います。それでも列車に乗れるか気になるので、地図を差し出して現在位置を示してもらいます。この人は地図がちゃんと読めるようです。

 ようやく駅のあるロータリー交差点にさしかかります。この駅は見つけにくい、と書いてあったので大丈夫かな、と思いましたが、運転手があそこだ、と、ちゃんと教えてくれました。その方向を見ると、ウォンウィエンヤイステーションという看板があります。もっとも、看板がないと駅だとは気づきません。ただの路地だと思ってしまう、そういう目立たない駅です。

 

 ちゃんとたどり着きましたので、ボッタクリ運転手でしたが、それでも感謝感謝。でもこの時点で7:30を過ぎています。間に合わなかったかあ、とがっかり。でも陸橋を渡って駅に行くと、ちょうど列車が入線してくるところでした。時間を正確には確かめていなかったのですが、発車時間は7:40でした。間に合った、とホッとします。でもトラブルは続きます。それは次回に。