写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

04  キム・ヒョンチョル「春川へ行く汽車」(춘천가는 기차)

   私はネットで外国のラジオをつけて意味もわからないのに聞いていることがよくあります。先日は香港のラジオを聞いて五輪真弓の「合鍵」という歌に遭遇した話を書きました。

 

 さて、これもまた数年前の話。家にかえってバタンキュー状態になり、寝ぼけたままネットでロシアと韓国の放送をつけているうちに寝てしまいました。寝ぼけて布団の中で深夜放送を聞いていると、どちらもトークが少なく、洋楽を流しているので、ロシアの局を聴いていたのか、韓国の局を聴いていたのかわからないまま、つけっぱなしで眠ってしまったようです。

 

 そのまま朝5時ぐらいに目が覚めると、トーク番組になっていて、韓国の放送をつけっぱなしにして寝てしまったんだ、とわかりましたが、そのとき、すごくいい歌が流れてきました。私好みのけだるい曲です。何という曲だろう、と思って曲が終わり、「チュンチョンヘカヌンキチャ」といっていたので、たぶんこうではないか、と思って韓国語で「춘천에 가는 기차」と検索すると、出てきました。

 

 「春川へ行く汽車」(춘천가는 기차)という題名です。「春川」はソウルから少し離れた山あいの町です。どうもこのけだるさからして、ソウルの日常がいやになって逃避的に春川行きの汽車に乗ってしまった、という内容なのだろう、と思います。こんな歌が、韓国で、はやっているのかと思い、youtubeあたりでもう一回聞けないかな、と探すと、出てきました。ただ、今の歌ではなく、1989年の歌だということでした。30年も前の曲です。80年代末の韓国にこんな歌があったとは知りませんでした。

 

 80年代の韓国というと、もっとチープなピロピロというシンセサイザー音が印象に残る曲が多いと思っていたのですが、89年ぐらいだとこんなおしゃれな曲が流れるようになっていたのか、と意外な感をもちました。

 

 ボサノバがちょっと入っているのでしょうか?日本だと80年代末から90年代初めにこんな感じの曲があったかなあ、という感じですが、韓国でも一部先端的な人たちはこういうおしゃれな曲を作っていたのだなあ、と思います。思わぬ発掘でした。

 

 この年齢になると、日本の新しい曲にはあまり共感しないし、そもそももうJ-pop自体が衰退気味です。いい曲を見つけだそうと思ったら、韓国の過去の曲あたりを発掘した方が良さそうです。

 

 でも韓国だったからどうにか突き止められたものの、もし寝ぼけて聴いていた局がロシアの局だったら調べることはできません。たまにロシアの歌でいいな、と思うものもあるのですが、ロシア語もロシア音楽界も全然わかりませんから誰の何という曲かわからず残念な思いをします。どなたかロシアのお勧めの曲をご存じでしたら教えてください。

 

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