写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

04 三陸一周(2000年8月8日)

 さて、8月8日(火)の話です。盛岡のホテルは安く泊まれたせいもあって快適でした。ところが寝坊。気がついたら7:30すぎでした。ホテルで早めに食事してさんりくトレイン号に早めに乗ろう、と思っていたのですが失敗。あわてて着替え、朝食はとらずに盛岡駅へ。

 

 昨日のホームに快速「ぐるっとさんりくトレイン2号」が停まっていました。緑色の展望気動車です。とりあえず窓際の席を確保。しばらくするとやはり満席になり、盛岡8:08出発。ところが次の上盛岡でどっと下車し、ガラガラになっていまいました。快速なので通勤列車になっていたわけです。なーんだ、と思いました。山田線にはそんなに需要がないのですね。さすが昔建設するとき「猿でも乗せる気か」と議会で批判されたといわれる路線です。

 

 車窓もそれほどのことはなく、うとうと居眠り。少々退屈です。こんなに空いているなら先頭の展望席の指定券も取れたかな、と思い、後悔してきました。何だかさえないまま、宮古到着10:12。本当はこの列車で釜石まで行くつもりだったのですが、放送で急行「陸中4号」に接続することがわかりました。時刻表を見たときにはこの列車に接続することに気づかなかったのです。

 

 宮古で駅弁を買うつもりだったのですが、5分待ちで急行が先発するので、急いで売店に行きました。ところがありません。まごまごしていると別の客が「弁当はないんですか」と聞き、店員の人は急いでダッシュ。どうやら注文があると駅弁屋に取りに行くシステムのようです。気がつくと売店の柱に駅弁の写真が貼ってありました。しかし店員はもう駅弁屋に走っていってしまっていますし、帰ってきてからもう一度注文すると間に合いません。ということであきらめ、急行に乗り込みました。

 

 ところで、あとでこの駅弁を盛岡駅で売っていることに気づきました。本来の宮古の駅では注文制で、盛岡では山積みして売っているのは何だか変です。実際、宮古より盛岡の方が売れるのでしょうが、その駅限定でこそ駅弁の価値があるというものです。

 

 10:17宮古発。急行「陸中4号」がら空きです。JR東日本らしいチャチなディーゼルカーキハ110系3両です。喫煙席ですが先頭がいいので、そこに乗りました。チャチとは言っても急行用なので回転シートです。リアス式のせいか、海はあまり見えません。少しずつ客は増え、釜石につく頃にはまあまあの乗車率になりました。

 

 釜石でかなりの時間停車し、そのうち満席に近い状況になりました。ところが出発すると逆方向に走り出すのです。びっくりしました。進行方向が変わるという放送もなく、誰も座席を回転しなかったので、当然釜石からもそのままの進行方向で進むと思っていたのです。ただ、さっきまで車掌をしていた若い男の子が運転室に入り込んでいたので、最近は車掌と運転手を兼務するのかなあ、なんて思っていたのです。そこで気づくべきでした。

 

 陸中大橋付近では急勾配を登って乗ってきた線路がずっと下に見える区間がありますが、逆さ向きに走っているので、何だか変な感じです。それでも結構な乗車率で、遠野でもかなりの客が乗りました。新花巻でこれらの客はどっと降り、再びガラガラに。花巻に着くと、また進行方向が変わり、また座席は進行方向向きになりました。2回方向転換するので誰も回転させなかったのかも知れませんが、でも乗車率の一番良い区間が逆向き、というのは腑に落ちません。盛岡着13:36。このあとは次回に。