写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

06 「アップダウンクイズ」に出た話<その3>

 収録が始まります。最初に出場者紹介。出場記念の盾を持ってテレビカメラの前に立つのですが、盾を持つ位置がおかしかったらしく、スタッフに持ち上げるように指示されました。紹介されるときに将来なりたいものをアナウンスされるのですが、「政治家」と言ってしまったのでそれが紹介されてしまいました。

 

 今思えば赤面ものですが、このときは1ヶ月ほど前に衆参同時選挙と大平首相死去に伴う自民党大勝利、という出来事があったばかりで、政治や選挙に興味を持ち始めていたのでこんなことを言ってしまったのでしょう。

 

 ゴンドラに乗ってクイズ。緊張しまくっていたので全部覚えているわけではありません。たしか、「大蔵省」という答えを言った記憶があります。それからクイズダービー篠沢教授の専門は何?という問題で「フランス文学」と答えるべきところ、「フランス語」と言ってしまい、おまけで正解にしてもらったことを覚えています。

 

 一方、当時、歌好きだったくせに歌の問題は一問も答えられなかったのでがっかりした覚えもあります。あと、鉄道好きだったくせに国鉄が「JNR」である、というのを答えられず、他の人が正答したのもよく覚えています。

 

 この番組、コマーシャル明けに「シルエットクイズ」というのがあり、その週に出演するゲストを影だけ見て誰か答える、という趣向がありました。影だけでわからなければヒントが出てくるわけです。この回は2人組の影が映りました。

 

 当時漫才ブームだったので、漫才コンビ、例えば「ツービート」あたりか?と思ったのですが、影だけではわかりませんので黙っていたら、ヒントが出たあとだったか、別の人が答えました。漫画家の藤子不二雄氏だったのです。下手に答えなくてよかったです。

 

 ということで、ゴンドラ越し、話をしたわけはありませんが、私は、あの藤子不二雄氏にじかに会ったことになります。その後の関連問題で「オバケのQ太郎」のキャラクターの「ドロンパ」の絵を見せられ、名前を答えた覚えがあります。

 

 そうこうしているうちにお隣の関西代表の女の子が10問正解しハワイ旅行獲得。タラップがやってきてゴンドラが開き、階段から下ります。一方、反対側の九州代表の子は2回間違えてしまい、下に落ちてゴンドラから外に出されてしまいます。その後、彼は誰もわからなかった問題で正答し、戻りました。この「一問間違えるだけでゴンドラが一番下まで落ちてしまう」というルールが、当時「厳しい」と言われていたのですが、私も一問おまけ正解だったので危ういところでした。

 

 今でもそうですが、私は仕草がおかしくて、答えるときも前のめりになってしまい、小池氏から注意された記憶があります。テレビ映りも悪かったでしょう。ですから今でも写真に写るのが嫌なのです。

 

 結果、9問正解で終わりました。あと1問でハワイだったのですが逃してしまいました。残念。まあ10問正解したのは一人だけだったので2位。ある意味「全国2位」ですから私の人生でいちばんの成績です。

 

 賞金が8万円。あとは記念品としてロート製薬の製品の詰め合わせ、ゴンドラの写真を背景にした置き時計、それに藤子不二雄氏のサイン。ドラえもんの絵が描いてあったのですが、なんとなくいつもの絵柄と違うな、と思っていました。今思えばおそらくA氏が描いたのではないかと思います。

 

 それでも今手元にあればそれなりの価値があるのではないかと思うのですが、転居しているうちにどこかへ行ってしまいました。残念です。賞金は郵便局の定額貯金にしました。

 

 収録前元気だった九州の子は、間違えて最下位だったのでがっかりしている様子だったのが印象に残っています。他の出場者達と話をする機会はありませんでしたが、どんな人たちだったのだろうと思います。