写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

19  恵方巻初体験

   今年は2月2日が節分ということでした。

 

   やはり子供の頃になかった習慣ですから、恵方巻」を食べたことがありませんでした。もともとは関西の遊郭の習慣だそうですね。豆まきが少子化核家族化、マンション住まい、後片付けなどの事情で廃れてきたので、代わりにひとりでもできるし、豆まきのように後片付けをしなくてもよい、ということで広まったのでしょう。

 

 一見伝統行事のようで、でも時代の変化に合わせてやることが変わってきたのは面白い現象だと思います。

 

 知人とその話題になり、知人の方は食品ロスの観点から恵方巻」に対して批判的に思っているようでした。一時大量の売れ残りが話題になりましたね。

 

 私も昨日の記事のように、食品ロスを出すまいとして16年前の乾麺を食べるような人間ですが、私の場合は、別に環境問題の観点でなく、単に貧乏性、ものを捨てられない性分というだけです。

 

 ですが、そういう観点で話をされると、あまのじゃくな私は、前日まで買う気がなかったのに、逆に一度食べてみようかな、という気になってきました。珍しく2月2日が節分なので、違ったことをやってみる気になったのかも知れません。

 

 ということで2月2日の夕方、よく行く餅菓子屋に行きました。駅とは反対の方向で少し遠いです。駅前にも新しいビルの一階にある繁盛している餅菓子屋があるのですが、私は商店街の端っこにある、古ぼけたこの店がごひいきになっています。この店は餅菓子の他、赤飯やいなり、太巻を売っていることがあります。和菓子屋と言うより「餅屋」です。北海道の和菓子屋は、生菓子などがなく、餅や大福中心、これにいなりや赤飯も売る「餅菓子屋」といった風情の店が多いのです。

 

 買うならこの店で、と思って行ってみました。退勤時ですから閉店少し前です。この日はいつも買う大福は売り切れていましたが、やはり恵方巻があり、売れ残っていました。長いのが一本とハーフサイズ3本ほど残っていました。ハーフサイズを注文。店のおばさんは「売れた」と思ったのか、いつもより嬉しそうに「ありがとうございます」といいます。220円でした。これと「べこもち」も買ってしまいます。計345円。

 

 家に帰って今年の方角を調べると「南南東」とのこと。ネットで地図を見ると、どうも私の家の窓が南南東向きのようです。ということでそちらを向いて立って食べてみました。椎茸の甘煮や玉子焼きなどが入っているようで、お菓子屋の太巻きらしく、酸っぱさは控えめ、具は甘くておいしいです。

 

 恵方巻は豆まきと違ってひとりでもできますし、ここにいる間はあの店で毎年買ってもいいかな、と思いました。ただ、私は一度始めるとこだわり出すので、買えない年があると「縁起が悪い」とへこみそうです。あまりこだわらない方がいいのかもしれません。