写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

32  冷やし中華

   この時期になると、冷やし中華が食べたくなります。私はこの冷やし中華が大好物です。私は札幌ラーメンをあまり好みませんので、ラーメン屋に入ることは少ないのですが、夏場だけは冷やし中華目当てにラーメン屋に入ることがあります。

 

 北海道では、「冷やし中華」とよばずに「冷やしラーメン」と銘打っている店が多いようです。特段に他地方と味の違いはないように思いますが、考えてみれば、いまどき「ラーメン」を「中華そば」とよんでいる店の方が珍しいでしょうから、「冷やしラーメン」でもいいような気がします。「冷麺」という言い方もありますが、これは最近韓国式(というか、北朝鮮平壌が本場なのだそうですが)の「盛岡冷麺」が広まってきたので韓国式、あるいは盛岡冷麺のことを指す言葉として定着しつつあるように思います。

 

 それはさておき、家でも比較的容易に作れる料理ですから、夏場これをよく作ります。タレの付いた麺を買ってきて湯がき、水にさらします。

 

 そういえば確か北海道から九州に移られてそのギャップを漫画にしている「ナツネコ」さんのブログに、そうめんの話だったように思いますが、北海道では氷水を使わず、流水にさらすだけでそうめんを冷やすことができる、という話がありました。

 

 私もその話を読んでから我が北海道ではどうだろう、水だけで大丈夫なんじゃないかな、と思っていたのですが、いざ先日、冷やし中華を作ったときには氷を使わずとも水道水を流すだけで十分冷たい冷やし中華になりました。単に冷凍庫で氷を作るのを忘れていただけですが、北海道の水道水は冷たいのでそれで十分ですね。もっとも、氷があるときは氷も入れて冷やします。本州の水道水では、夏場の流水だけでは十分冷えないかも知れないですね。

 

 水を切って皿に載せ、きざみハム、キュウリ、錦糸卵、あれば紅ショウガを載せます。店で食べると辛子が添えてあることがありますが、私は店で食べるときこそせっかく添えてあるのだから、ということで辛子をタレに混ぜますが、家で食べるときは辛子はつけません。 少し豪華に、というときには焼豚を添えます。 

 

 「五目冷やし中華にするためにはもう一品必要ですが、大概3品+αです。五目めには何を入れればいいのですかね?今、レシピを検索してみましたが、トマトは今ひとつ、もやしを入れるレシピもありましたが、これもなあ、と思います。あとはわかめ、椎茸を甘く煮て千切りにしたもの、これはそうめんみたいですね。やはりあまり欲張らず、3品にしておきましょう。

 

 ただ、これまでは単なる大好物だったこの冷やし中華にもなんだかなあ、という思い出がまとわりつくようになりました。昨年、「人間関係の下手な私とメールのやりとり」で取り上げた、例の知人が「今日の夕食」と称して「冷やし中華」の写真を送ってきたことがありました。

 

 食べ物の写真をおいしそうに撮ることは実は相当なテクニックが必要だそうですが、その写真は普通の写真で、正直なところ、これを見せられてどうこう返答する、というのが難しい写真でした。お世辞で「おいしそうですね」とでも書けばよかったのかも知れませんが、やりとりをめぐってギクシャクし始めていた時期だったこともあり、困惑し、いわゆる「塩対応」になりました。

 

 すると不満だったらしく「他の人は「出前して~」と言ってきますよ」という返答が来ました。私はそういう「ノリ」を好みません。ということでそのあとのギクシャクの一因になってしまいました。

 

 年齢を経るとともに、子供の頃、若い頃には単純に好きだった食べ物・歌、その他のものにも、苦い思い出がまとわりつくことがあります。この冷やし中華もそうなってしまいました。作りながら、あーあ、と思うようになってしまいます。年はとりたくないものですね。