写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

39  モノへのこだわり

    今の時代、日本経済も一時ほどの勢いがあるわけではありませんし、格差社会、といわれて久しいのですが、概ね、まだ「豊かな社会」を維持できていると思います。大型の店に行くと、目当ての品物がどこにあるかわからず、あちらこちらを回ってやっと見つける、ということがしばしば、ひどいときには見つけられないこともあります。

 

   また、多品種少量生産の時代であり、100円ショップにある程度のちょっとした物でも、しばらくすると、気にいった物を買い換えようとしても終売になっていたりすることがしばしばです。通販を探したら120円程度で売っていることもあり、120円の売値では100円ショップにおけないのでしょうが、さりとて通販で買うほどのものかなあ、と迷ったりします。

 

 私はこだわりが強いので、自分の気に入った物はとことん使い、壊れてもまた同じ物を買い換える傾向がありますが、定番品だと思っていたものでも、10年以上たつと終売になっていたりすることがしばしば、ネットを探し回ってやっぱりないのか、と落胆してしまいます。

 

 そういう人ですから、物に対するこだわりは大変強く、また、気に入らない物は使いません。食べ物も「ひとり者の食卓」の記事に書いているように非常にこだわりが強いのです。

 

 そういう中で、私は知人友人が少ないので、滅多にないのですが、たまに「もらい物」をすると困惑することが多いのです。ひとり暮らしで持て余すことが多いし、自分の好きなものではない場合もあり、どうしたものか、と思ってしまい、さりとて捨てられない人ですから、そうこうしているうちに食品であれば賞味期限が過ぎてしまうことが多く、そのままになってしまうことがしばしばあります。食べ物以外のものをもらうことは滅多にありませんが、それでもどうしたらよいか困惑してしまうと思います。

 

 田舎にいたとき、周囲を見ていると、物の送り合いが結構あるようでした。ですが私はそういうサークルとは一線を画していたので、基本的に物をもらうということはありませんでした。田舎って意外と現物経済的な部分があるのだな、と思いましたが、私個人としてはそういう義理と人情の世界は苦手なので、困窮した場合ならともかく、そうでない場合はやはり自分で選んだものを大事に使いたい、食べたい、と考えています。

 

 物にあふれている時代なので、正直有り難みも薄れています。そういう付き合いが、好きな人同士であれば別にかまいませんが、そうでない人もいますから、もう物を送り合う、という贈答文化は考え直した方がいいかもしれませんね。