写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

12  経済動向に先案じ

   円安というのは、今の日本にとってはいいことではないですね。安倍内閣の経済政策であった「アベノミクス」については、まだ評価がしづらいところがありますが、それでもアベノミクス」で日本経済をかなり無理矢理もたせてきた、悪い言い方をすればごまかしてきた側面があると思います。

 

 民主党政権が続いていても、他の自民党の政治家であっても、多少政策を小出しにした程度でやったことはあまり変わらなかったでしょう。夏の参院選ではどの党もばらまきばかりで、れいわ新選組に至っては「アベノミクスは手ぬるい」という批判をしていました。緊縮的な政策を主張していたのはなんと幸福実現党だけでした。これでは選択のしようがありません。

 

 安倍氏が政権を握った時点で、すでに財政政策にはかなり制約があり、財政・金融・成長戦略の「三本の矢」といいながらも、金融政策に頼った経済運営を行ったのですが、これも限界が見えてきました。無理に無理を重ねて「まだ大丈夫」という状態が続いていたのですが、いよいよ打つ手がなくなり、切羽詰まってきたのでしょうか?

 

 金利を上げようとしても、利払いの増加や国債暴落のおそれがあってできない、それで日米金利差が生じる、短期的にはこの金利差が円安の原因だと言われていますが、いよいよ日本経済の基礎的体力が落ちてきて、円安で輸出増大、ということがどの程度できるのか心許ない感じです。この復元力があれば持ちこたえられるのでしょうが、今の日本の産業力がまだそういう力を持っているのか、そうではなくなっているのか、そこが鍵でしょうが、長期的にはどっちみち苦しいのかもしれません。

 

 インフレでは資産の実質的価値が減少しますから、私のように早期退職を考えているような人間は、大きな影響を受けるはずです。早期退職などといいながら、いつまでも働かなくてはならないのか、逆にクビになるのか、クビになるような経済状況では、「早期退職」などというのんきなことはいっていられず、無理矢理何か仕事探しをしなければいけないでしょうし、本当にそういうことが来るのか、先案じをしてしまいますね。