韓国に行くと、必ず食べるものの一つに「参鶏湯」(サムゲタン)があります。丸鶏に高麗人参と餅米、その他のものを詰め込んで煮る、という料理。以前は韓国と日本の物価に格差があったので、日本で食べようとしても高級料理で手が出ませんが、韓国でなら食べることができる、という料理でした。
でも、ここ3年ほど韓国に行っていませんが、韓国も物価が上がっているそうですから、おいそれと食べることはできなくなっているかもしれませんね。
ちょっと調べてみたのですが、韓国では以前は日本円換算で1000円前後で食べられたのに、今は2000円前後になっているそうです。日本で食べると3000円ほどするケースが多いように思います。ちなみに日本の韓国料理店で食べたことはありません。
さて、最近はレトルトの参鶏湯も韓国スーパーなどで売っています。以前、スーパーに安い参鶏湯のレトルトパックがありましたが、これはあくまで「参鶏湯風」で、鶏肉の入ったス-プという程度のものでした。
韓国スーパーで1000円以上のものを買うと、さすがに本物に近い参鶏湯かな、と思ったので、先日思い切って買ってみました。1098円だったか。そして今日、食べてみました。
レトルトパックを開けてみると、ちゃんと丸鶏になっています。この中に高麗人参や餅米が入っているのでしょう。お鍋に入れて15分ほどグツグツ煮ます。
さてできあがり。食べてみます。スープはとろんとしています。ですが味が今ひとつしません。ソウルで食べたときも塩で味を調整して、といわれたことがあるので、少し塩を入れてみました。
混ぜ方が悪かったのか、うまみはあるものの、味が変化したか、というとそうでもありません。鶏は骨まで柔らかく、一部を除いて食べることができます。多分圧力鍋かなんかで煮ているのでしょう。
肉量はありましたが、ただ、おなかに入っている餅米の量がやや少ない感じ。ちゃんとナツメや栗も一個ずつ入っていましたが、肝心の高麗人参がどこにあったのか気づかぬまま完食してしまいました。原材料名にはちゃんと記載されていましたし、高麗人参の入ってない参鶏湯など名折れのインチキですから、どこかに入っていたのだとは思うのですが、気づかない程度、申し訳程度にしか入っていなかったようです。残ったスープはそこに塩がたまっていたのか、ちょっとしょっぱかったです。
一応、丸鶏の中に餅米が入った本格的な参鶏湯だったので合格、としたいですが、高麗人参を見つけられなかったのでちょっと残念。それと、自分で塩を入れる加減が難しいです。
まあ、本場ソウルで食べるようなわけにはいきませんが、レトルトでも参鶏湯が入手できて、食べられるようになっただけでもよしとしましょう。
韓国ウォンはこのところの円安に釣られてウォン安になっているようで、ドルなどに比べると今のところ、以前のレートとあまり変わっていないようです。でも航空運賃はまだ高いし、韓国にすぐ行けるか、といえばそういう感じでもありません。
しばらくは、レトルトの参鶏湯を買って、今度こそ中に入っている高麗人参を見つけて、有り難く食べて滋養強壮に役立った気になりたいものです。