写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

06  秋はボルシチ3年目

    2020年以来、コロナ禍で海外は遠くなり、やや光が見え始めている昨今とはいえ、2019年に行ったロシアは今年になって戦争を始めてしまったので、今や遠い遠いところになってしまいました。印象がよかったので、残念です。 

 

 あのとき、ハバロフスクの空港やレストランで食べたボルシチ、懐かしく思いますが、現地で再度食べることができるのはいつのことになるやら、と思います。

 

 ただ、今の町に引っ越してから、毎年この時期に農協の即売会があり、普段スーパーでは売っていない、「ビーツ」を買うことができます。これがあればボルシチを作ることができます。

 

 今年もその季節がやってきて、購入することにしました。今年で3回目ボルシチ作り、ということになります。

 

 今年は割合大きなビーツが一個売り200円でした。これにタマネギも買います。さらに加えて、スーパーでキャベツや人参、ニンニク、牛肉などを買います。

 

 初めて作ったときはネットのレシピを見て、わざわざビーツを電子レンジで熱したりしましたが、丁寧な作り方をしようとすると、そのぶん作るのが億劫になります。そこで、今回はビーツ、人参は短冊切り、その他はザクザク切って、ニンニクだけはすりおろし、という手抜きスタイルで作ってみました。

 

 先に牛肉を入れてアクを取りましたが、それ以外は材料を鍋にぶち込んで、20~30分ほど煮ただけです。コンソメは入れました。

 

 ビーツは真っ赤な根菜ですから、できたボルシチ深紅のスープになります。トマトケチャップを入れると本場風ではなくなるような気がして、躊躇したのですが、結局少しだけ入れておきました。

 

 食べてみると、なかなかの出来です。牛肉と野菜の滋味がしみ出しているようなスープになります。これにロシアではスメタナ、というサワークリームディルというハーブを添えるそうなのですが、今回はサワークリームに加えて瓶入り乾燥ものながらディルも入手。これをかけていただきます。

 

 素朴なロシアの味、に近いのかどうかわかりませんし、他人が食べて客観的に評価をすると「おいしくない」と言われてしまうかもしれません。でも、自分で言うのも何ですが、それなりにうまくできました。一種の鍋料理、スープとシチューの中間のような料理ですが、あまり作り方にこだわらなくてもそこそこのものはできるようです。

 

 ただ、鍋にいっぱいできてしまったので、当分また毎日ボルシチ、ということになってしまうのです。これが一人暮らしの苦しいところです。