ロシアがウクライナに侵攻して一年だそうです。以前にも「こんな古典的な侵略戦争が今時起こるとは思わなかった」と書いたことがあるように思いますが、今でもその気持ちは変わりません。やはり今の時代でもあるのだなあ、と思います。
いちばんびっくりしたのは、ロシアがウクライナの子供を連れ去って施設に入れ、そのあとロシア人の養子にしようとしている、という話。アフリカあたりならあるかもしれませんが、ある程度の発展を見せた国家が、今どきそんなことをするんかい、と思います。
ロシアとウクライナ、という民族の関係は、歴史的に見ても完全に別の民族とは言い切れないようなところがあるようです。また、ロシアの歴史を見れば、ウクライナの地はかつての祖先の地、といえなくもありません。
ロシア料理の代表みたいにいわれるボルシチだってもとはウクライナ料理だそうですし、少なくとも兄弟国であるのでしょう。
このあたりの歴史を詳しく知っているわけではありませんが、私が知っている限りで、古代中世史に「ウクライナ」という国が出てきた覚えがありません。ソ連ができたときにその構成国のひとつとしてなかば人工的にできた国なのでしょう。ところがソ連崩壊で独立国となり、今のベラルーシがそうであるようにロシアの属国的立場に甘んじればこうはならなかったのでしょうが、ウクライナはNATO加盟を目指すなど、西欧にすり寄ってきて、それがロシアの逆鱗に触れてしまったのですかね。
このあたりは複雑な歴史があり、歴史とたどって正当性を主張すると収拾がつかなくなると思います。そもそもロシアとウクライナは別々の国になる必要があったのかどうかさえも疑わしいですが、そういうことはあれこれあっても、戦争は困ります。
やはりロシアが兵を引っ込めるのがもっとも良い解決法であるように思いますが、今さらそんなことをするとは思えないし、私にもいい解決法が思い浮かびません。でも戦争を止めるにはどこかでそれをはじめた国が「引く」っことが必要かな、とは思いますよね。