自民党の総裁選、結局9人での争い、ということになるようです。以前と違って派閥が崩れ、様々な候補が出るようになったのでしょう。
先日、この総裁選に絡んで、「小泉進次郎氏だけには総理総裁になってほしくない」という記事を出しました。世襲で若すぎ、学歴も今ひとつ、ルッキズムで選ぶな、というつもりだったのですが、政策を見てもう一段こりゃダメだ、と思いました。
20年前の父親のやっていたことを引き継ぐ新自由主義です。まだ解雇規制緩和や労働時間の規制緩和とか言っています。本人よりもブレーンが新自由主義の信奉者達なのでしょう。「決着」というのをキーワードにしていましたが、何を「決着」させたいのでしょうか?1年以内に「三つの改革」をするという公約だそうですが、性急すぎますね。こういう突っ走り系は困ります。
これではまだ安倍氏の方が「働き方改革」とか、「官製春闘」をやっていただけマシです。本当にこの人だけにはやってほしくないという気持ちが強くなりました。でも最有力なのですよね。困ったものです。
あとは河野太郎氏も突っ走り系のようで嫌ですね。河野氏の年末調整廃止、全員が確定申告をする、というのは意図がよくわかりません。納税意識を持ってもらいたい、ということなのか、企業の負担を減らしたいのか、デジタル化推進なのか、でもこれも「できる人」の発想だと思います。私は厄介ごとが増えるので反対です。河野氏も小泉氏は新自由主義的なところがあるようです。
高市早苗氏ははっきり言って、本人よりも応援団が気持ち悪い。前回の総裁選でもそうでしたが、ネットでの一部高市氏への熱の入れように不気味さを感じるのです。高市氏自身も勝手に応援動画を出されて自制を求めましたね。
河野氏と小泉氏は新自由主義的で、高市氏が解雇規制緩和に批判的だという話は興味深く感じました。高市氏の場合は、応援団が気持ち悪いだけで、本人は案外まとも、堅実に政権運営をする可能性はあるようにも思います。しかし推薦人のメンバーといい、「高市一択」「高市以外あり得ない」などと書いているコメントやブログの類を見たりすると、到底支持する気になれません。自民党のかねてからの問題である「金」と「右」の人々がこの人の支持層に寄り集まってきているようです。
実は私、前回総裁選では、岸田氏が一番いいのでは、と思っていました。総理就任後も「増税メガネ」などと揶揄されながらも、それなりに堅実に政権運営を担ってきたように思います。ですから今でも自民党の中ではマシな方なのでは、という思いに実は変わりはないのです。岸田氏が再選断念に追い込まれたのは安倍派を中心とする「裏金」問題で自民党の支持率が下がり、選挙に勝てないから勝てる総裁で、という機運になったところから始まっています。
私は自民党の中では宏池会びいきのところがあるので、勝ち目は薄いですが、林芳正氏や、あるいは上川陽子氏でもいいのではないか、という気もしています。林氏は世襲議員というところが気に入りませんが、今のところ断片的に聞こえてくる政策に関する発言は比較的穏健でマシな感じがします。
とはいえ、現状ではおそらく、小泉・高市、それに石破茂氏が有力ですね。皆さんは石破氏の言っている「金融課税の強化」についてどう思いますか?
私はこの三人の中では消去法で石破氏かなあ、と思う程度で、後は鉄オタだということに親近感を感じるくらい、積極的に応援したいわけではありません。
さて、まだ決着はついておらず、流動的要素もあるし、立憲民主党の代表選の方も並行して行われていますから、ともにどうなることやら、注目はしていきたいと思っています。