次に金沢本多町の住宅街にある「高木屋」、という和菓子店を探します。その前に金沢駅の土産物屋でも見かけた「清香室町」という和菓子店もありましたが、こちらは店が新しいのが残念。でも昔からこの辺に和菓子店があったように思います。しばらく行くと、高木屋を住宅街に発見。裏道ですが、ちょっと道幅が広まったところにあり、やはり古い町家風の店です。お土産用にする「紙ふうせん」という菓子の小箱を680円で買います。これ、以前職場に買っていったら好評でした。
店の中は小綺麗で、客はあまり訪れないのか、呼び鈴が鳴ってからおばさんが出てくるまで時間がかかりましたが、愛想もよく、特に問題なく買えました。ここの代表的なお菓子は「紙ふうせん」というお菓子で、色つきで丸い最中のなかにいろいろな味の和風ゼリーが入っている、というものです。これは自分用ではなく、お土産用にします。
先ほどの「清香室町」も「高木屋」も、駅などのお土産物売り場で商品を売っていて、そちらでの販売が主力、本店で買う人など稀だと思われ、まず一見客は来ないでしょう。駅売りなどに特化しているので本店は目立たないところでもやっていけるのでしょうが、それでも特に高木屋は町歩きをして偶然出くわすと、なぜこんなところにこの店が、というところにあり、興趣を惹かれます。ここも約30年前、毎日金沢の街を散歩していたときに偶然見つけた店だったのですが、こういう店を探すのが金沢めぐりのひとつの面白みでしょう。先に訪問した「白山屋」も、「戸水屋」も、こういう古い町家の店でなければ訪れることはなかったでしょう。
この高木屋は日持ちのするお土産菓子の店になっています。金沢には和菓子屋は多いのですが、先ほどの戸水屋のように普段使いの生菓子を扱う店と、高木屋のように土産菓子を扱う店に分化しているようでした。