仕事で釧路に出張しました。仕事ですし、複数での出張でしたので細かくは書けませんが、釧路行きの印象だけまとめておきます。
まず、天気がよかったせいか、数年前に行ったときの寒々しさは感じませんでした。釧路は寒いかも、と思って長袖で行ったのですが、半袖でもよかったくらいです。
駅前には廃墟ビルがやはりありましたが、むしろ夜の繁華街を歩いていると活気があるな、とさえ感じました。人口激減でもこのあたりの中心都市ではあるのでしょう。
飲み屋街は酒飲みが来るので郊外に移転できず、列車や飛行機で訪れる観光客需要もあるし、街そのものは寂れても、意外と寂れないものなのかもしれません。
ただ、繁華街にはやたらに炉端焼きの店が多く、適当な定食屋がありません。お目当てのスパカツで有名な「泉屋」という洋食店は列ができていたので、並ぶのが嫌いな私は断念しました。
結局、ホテルに近いこともあって、駅前の廃屋のような建物の2階にある定食屋に入りました。ネット検索で見つけたのですが、そうでもないとまず入るのに勇気の必要な店でした。もうこの建物には他に店はなく、トイレの前を通ると匂うすさまじい建物でしたが、焼き魚定食はけっこうおいしかったです。
焼き魚がおいしかったせいか、ボロボロなのにそこそこ客はいました。経営上は問題ないのかもしれませんが、働いているのは、もう80歳前後ではないかと思われる老夫婦と思われる人たちでした。後継者もいないでしょうし、あと数年もつかな、この店がやめたら建物自体廃屋になりそうだな、と感じました。
あと、そば屋にも行きました。ここもまたオンボロ。客はいましたが、やはり高く、かしわそば1200円でした。給仕の女性は中年でしたが、調理場にいたのはやはり腰の曲がった老婆。味はまあまあでしたが、30分もかかりました。そしてお金を払うときにカウンターの下に蜘蛛の巣がはっているのに気づいてしまいました。
近頃、給仕の人は若いのに調理場は老人、という店をしばしば見かけますが、どうして調理を学ばないのだろう、と思います。今後数年で日本の外食、特に個人店の事情は大きく悪化するのかもしれません。
ホテルはホテルで、やはり朝食バイキングの後片付けをしているのは外国人でしたし、フロントにもインド系らしき男性がいました。このところ、外国人労働者はインド系らしき人が目だつようになりました。釧路あたりでもそうなのかなあ、と思います。
やはり老人と外国人に頼って今の日本は成り立っているのだなあ、と思わせられる釧路行きでした。