アメリカがイランの核施設を攻撃しましたが、困ったもんだと思います。
私は政治面でことさらきれい事を言ったり、正義面することが好きではありませんので、国際正義や平和主義を声高に言うつもりはなく、実利面を重視したい思っています。その上で言うと、日本はイスラエルにこれといった義理がなく、イランと仲良くした方が原油確保の面からも都合がいいので、イラン寄り、せいぜい中立、という姿勢をとった方がいいと思うわけです。
さりとて私はイスラエルに強い敵意があるわけではありません。日本人はユダヤ人と言えば流浪・ナチスの虐殺などの歴史を断片的に知っているだけで「かわいそうな民族」という漠然としたイメージがあるだけです。しかし一連の事態の推移を見ると、結構攻撃的だな、と感じて「おやおや」と思ってしまうわけですね。
このところのパレスチナをめぐる問題も、元はといえばパレスチナ側がイスラエルを襲撃したのがきっかけでしたね。ですがその反撃がやり過ぎなわけです。そこに何でアメリカが出てくるかな、とは思います。背景には宗教的、あるいは経済的なつながりがあるようですが、それでもアメリカの親イスラエル感情はなかなか日本人には理解しづらいものがあります。
イスラエルとイランの関係も、もともと仲が悪いんだろうな、という認識は持っていましたが、細かい事情まではよくわからりません。
日本は多少理不尽なことがあってもアメリカ追随外交をしておけば、大概のことはそちらの方が無難な訳ですが、中東外交だけはそうはいかないという事情があります。
私は単に理念的なものではなく、実利的にもこの場合はアメリカ追随は避けた方がいいように思うのですが、しかしながらアメリカを怒らせても困るので舵取りが難しいところです。
というのは、日本はかつて石油ショックの時に田中角栄がアメリカの意に反してアラブ寄りの「油乞い外交」をしました。ですがそれがロッキード事件とそれに伴う失脚につながった、という見方があります。
私は安易な陰謀論に加担しませんが、しかし対ソ・中国外交を含めてアメリカが当時の田中角栄の外交にいい印象を持っておらず、彼がアメリカに冷たく見られていたのは確かでしょう。
今の日本に部分的にでもアメリカ追随外交をしないという気概があるのか、石破氏の微妙な発言に、困惑が受け取れるのですが、あれぐらいしかいえないのだろうな、と思います。
石破氏に限らず、日本の政治家にうまくアメリカ・イスラエルとイランの仲介をできる能力があるとは思えませんが、せめてアメリカの要求をのらりくらりとかわす外交能力が必要でしょうね。
日本人は保守派も含めて、トランプ大統領に共感を寄せる人は特殊な人を除いてあまりいないと思うのですが、そうは言っても武力で権力を掌握した人物ではなく、民主体制下で選ばれた大統領なのですから、ただトランプ氏を切って捨てるのではなく、彼とそれを支持するアメリカ人たちを分析してなぜそうなのかを理解する必要はあると思います。
そして私も専門家ではないのですが、あれこれ考えを巡らせてみようとは思っています。
この問題については知識も不十分で、うまく整理もできませんでしたので、モヤモヤして、まとまらない記事になってしまいました。
皆さんはイラン攻撃、あるいはイスラエルやトランプ氏について、どう考えていますか?