先日、よくコメントをくださる、「くるみ」さんが、「無所属の候補者に投票するのは危険?【参議院議員選挙】」という記事を掲載されていました。コメント欄に書くと長すぎるので、自分のブログにこの記事に触発されて思ったことを書いておきたいと思います。なお、「>」の部分はくるみさんのブログから引用しました。
>先月行われた東京都議会議員選挙で無所属で立候補していた三宅正彦、青木英太、宇田川聡史氏の3人が当選後に自民党公認になった事で、これはいかがなものかと考えさせられてしまいました。
これって自民党は昔からよくやっていることです。いわゆる「追加公認」というやつですね。保守系で自民党の公認漏れをした候補が当選した場合、これをやっていたのですね。中選挙区時代はむしろこれをやるのが普通でした。また、田中角栄氏のように疑惑事件が起きて自民党を離党した場合、追加公認はしないのですが、事実上自民党議員ではあったわけです。今回はこの2つのケースの折衷的なケースだったのでしょうか。
本来、無所属候補でもそのバックには何党がいるか、ということを知っておかねばならないわけです。最近は保守を標榜する政党が増えてきたので、わかりにくくなっていますが、基本的に保守系無所属の場合は自民党がバックにいると思った方がいいいでしょう。
>こんな感じだから名前の知れた芸能人を安易に立候補させるんだと思う、知名度があれば投票するだろうという、国民を完全に見下しているんですよね。
実は私、いわゆる「タレント候補」や有名人を立候補させるのは一概に悪いことだとは思っていません。パッと出の候補の場合、政党公認であればある程度、政見がわかりますのでいいのですが、人柄まではわかりません。まして無所属であれば基本的に投票対象から外すでしょう。
ところが有名人候補の場合、メディアを通した虚像であるかもしれませんが、それでも全く知らない人よりは人柄や識見の判断材料はあるわけです。ですから私は特に参議院あたりでは有名人候補が多数出た方がいいとすら思っています。
問題は往々にして単に知名度の高い順に当選しまうことなのですね。知っていることを材料にして「判断」することが大事で、単に「知っている人だから」ではダメです。現実には、そうなりがちなので有名人候補は批判されるのですが、むしろ批判されるべきは判断せずに一票を投じてしまう有権者の方です。
あと、「無所属」候補に関して、以前に私は「どこかの党に属している段階で、個人主義である私の代表とは思えない」というようなことを書いた覚えがあります。過去記事を検索したら、「群れない政治は可能か?」というような記事を書いていました。
集団に属さない「無所属」こそ、私の支持する政治的立場であるのですが、これが政治勢力として台頭する、というのは大変難しいことです。選挙も議会も多数決主義である以上、群れることを好まない人は代表を送り、その意見を政治に反映させることがかなり難しいのでですね。
民主主義の多数決原則、選挙制度を根本から覆すことになりますが、そういう方策はないのかな、と思ったりもするのです。