写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

10  2日目昼 「予約制バス」という名のタクシーに乗って熊石へ<その1>(2025年7月31日)

 旅行記再開します。

 

    7月31日の朝、寿都を出発してバスで長万部、そして北檜山までやってきました。次のバスに乗り継ぎます。

 

 定刻は12時54分でしたが、実際には12時57分ごろに函館バスの大成学校前行きに乗りました。先ほどの長万部では14分待ちで、この北檜山は9分待ちでしたから、接続が大変いいのですが、その分バスが遅れないか、ドキドキしますし、昼食を取る時間がありません。ということで民宿でもらった弁当を寿都のターミナルで早々に食べざるを得なかったのです。

 

 北檜山を出発して、今度のバスは内陸部を走ります。出発時、学生の乗客が8名いました。学生にとっては大事な交通機関なのでしょう。途中で脇道にそれて家の前で降ろしてもらう学生もいました。フリー乗降制のようです。

 

 13時29分、宮野というバス停について、ここで降ります。田舎の変哲もないバス停ですが、ここで熊石方面に乗り継ぐのです。料金は1150円でした。

 

 これまた乗り継ぎが不安でしたが、バスを降りると、タクシーが目の前に止まっていて安心しました。名前を聞かれ、私であることがわかると、出発します。

 

 路線バス乗り継ぎの旅なのに、なぜここでタクシー?ということになるのですが、実はこれには事情があります。この区間のバス路線、太田というところから熊石に向かうバス路線なのですが、予約制になっています。ということで出発前に連絡先であるハイヤーの大成営業所に連絡してみました。なかなかつながらず、3回目で老人らしき係員が出てきました。

 

 で、せたな町のサイトのバス時刻表を見ると、北檜山からのバスは宮野に13:29につくのですが、太田から熊石に向かう予約制バス(5便)の時刻は途中の宮野を13:23に通過します。ということで6分差で乗れません。そして次の予約制バス(6便)が宮野16:47発です。ということで当初、6便を予約するつもりで、この何もなさそうな宮野というバス停で3時間待ちかあ、と思っていたのです。

 

 幸いこの地区にセイコーマートがあるようなので、そこで何か買って、海でも見て時間つぶしをするかあ、と思っていました。でも雨だったらどうしよう、などと考えていたのです。

 

 ということで、最初は時刻表通りに16:47発のバスを予約しようとしたのですが、参考までに、その前の5便に乗ることはできないのか、と聞いてみると、意外にも「できる」とのことでした。せたな町のサイトにある時刻表は古いとかいっていましたが、要するに乗客が少ないので、時間の融通が利くようです。ということで本来乗れないはずの5便を予約しました。乗客が私だけならタクシーで、数名いたらマイクロバスでやってくる、という話でした。

 

 結局やってきたのはタクシーでした。私しか乗客がいないわけです。ですがこの予約制「バス」がないと、北海道南、日本海側の檜山の海岸を路線バスでたどることはできなくなっているのです。まさに「奥の細道」といった風情です。