写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

33  3日目夜 ベトナム統一鉄道の夜(2024年1月7日)

   ベトナム統一鉄道の列車に乗って、12時間たちました。でも寝台車に寝転がっているので平気、むしろ快適です。

 

 18時頃完全に日が暮れました。18時35分、列車が駅でないところで止まります。暗くて事情がよくわかりませんので、大丈夫か心配になりますが、すぐ動いたのでホッとしました。運転停車のようでした。

 

 19時13分、またどこかの駅で止まり列車交換です。このあたりで、かつての南北ベトナムの国境だった北緯17度線のベンハイ川というという川を渡るのですが、暗くて気づきませんでした。

 

 19時38分ごろ、車内販売でペットボトルの水を買います。1万ドンでした。ハノイでいろいろ失敗したので、到着地のホーチミンでは失敗しないよう、予習としてスマホで調べ物をします。ハノイよりもホーチミンの方がすれているらしいので、不安になってしまいます。

 

 21時頃に寝ます。相客の家族の人たちはいい人のようですが、念のため、枕の下にバッグをおきます。まあ、市内見物と違って、得意の列車ですから。一度乗ってしまえば楽なもので、寝転がって窓から外を眺め、車販から買い物をして、順調に物事が進んでいきました。昨日寝ていなかったこともあり、列車の中では熟睡できたようです。寝ていたときのことは、ほとんど何も気づきませんでした。

  

32  3日目夕方 窓の外はカルスト地形?(2024年1月7日)

 ベトナム統一鉄道の列車に乗り続けています。

 

 15時47分、おそらく初めてだったと思いますが、トンネルに入ります。このトンネル、ベトナムの最重要幹線にありますが、素掘りにコンクリートを巻き付けただけでした。脇の明かり取り用に空けた穴なのか、そこから脇の川が見えるところがありました。

 

 このあたりも大きな川の岸辺を走ります。ベトナムは水量豊かな川が多いようです。遠くにはタワーカルストらしき山が見えます。16時頃、川の向こうにセメント工場らしきものが見えました。小さいながらも中国の桂林のような山も見えます。

 

 このあたりでLesonという駅を通過しましたが、この付近で、かなり削られた山がありました。石灰岩の山なのでしょうか。どうもこのあたり、雰囲気から推察すると、カルスト地形のようです。

 

  一方で、尖塔を持った建物にも時々出くわします。キリスト教のようです。少し前には十字架の墓も見られました。 

 

 17時頃になって、車内放送から民謡調のベトナムの歌が流れてきます。なかなか情緒があって良いものです。

 

 17時14分にドンホイ駅に着きました。ここは大きな駅で、他の駅では3分停車程度ですが、ここは少し長く停車するようです。売店が多数あります。ところが、降りて買う人は少ないようでした。

 

 日本でプリントアウトしておいた時刻表では16:59着で15分ほど遅れていますし、 乗り遅れたら困るのでまた外には出ません。

 

 ただ、相席のおじさんは降りて買い物をしに行きました。鳥の足を買ってきたようです。家族3人でこれを分けて、夕食にしていました。一本ぐらいくれるかな、と思ったのですが、今度はくれませんでした。多分、家族でつけダレを共有していたので、一緒に食べにくかったのでしょう。 おいしそうですし、そういうことなら自分もドンホイ駅で降りて売店で何か買えばよかったな、と思います。

 

 18時前、日が暮れてきます。この列車、1泊2日で、昼に走る時間が長いので選んだのですが、実は一番景色が良いのが夜に走る中間地点だそうで、景色のいいところはこの列車では見えません

  

  

31  3日目午後 車内販売でちまきを買う(2024年1月7日)

     ベトナム統一鉄道の列車に乗っていますが、今度は車内販売の買い物に挑戦しようと思います。念のためスマホを用意。車内販売はさすがにぼったくりをしないでしょうが、昨日ぼったくりに遭ったので用心します。

 

 15時15分頃、車内販売が回ってきたので、蓮なのかバナナなのか、何の葉っぱだかわかりませんが、とにかく葉っぱで包んだ、中華ちまきのようなものを買いました。スマホの電卓で値段を聞くと「17」と入力されました。17000ドンらしいです。100円ぐらいですから、車販とはいえ、そう安くはありません。ベトナムに来て思ったのですが、物価は、タイほどは安くないようです。物価が安いという先入観があったせいか、ちょっと意外でした。売るときに包んでいる葉っぱの上の方をはさみで切って手渡します。

 

 包んでいる葉っぱはかなり厚いです。包みを開けてみると、柔らかい餅状のものの中に、ひき肉とキクラゲと、うずらの卵入っていました。餅に似ていますが、日本の餅ほどの粘りはありません。中華ちまきの一種でしょうが、私はこの類の食べ物が好きなので、大変美味しく感じました。買い物が成功してよかったです。

 

 ここまでの旅で、偏見でしょうが、白っぽい顔の人が誠実な仕事をしている印象がありました。それから、声をかけてくる人はダメで、やる気の無さそうな人から買った方がいいようです。そしてタイより買い物は難しい感じがします。もっとも、ベトナムドンの価値がわかりにくいのと、ぼったくりに遭ったので警戒しているところがあるということもあると思います。タイの経験があるので大丈夫だろうと思っていたのですが、やはり同じ東南アジアの国とはいえ、多少は国情が違うところもあるのでしょう。  

30  3日目午後 ベトナム統一鉄道の車窓~こんな汽車は残ってほしいな(2024年1月7日)

 ベトナム統一鉄道の4人コンパートメントの一等寝台、前日のハノイ見物はあれこれトラブルや、おやおやと思うことが多かったですが、やはり鉄道は一度乗ってしまうと安心で、汽車旅は大変良いです。日本では寝台車がほぼ絶滅してしまったし、車内販売もかなり縮小されてしまいました。韓国や台湾あたりでも寝台車はなくなってしまったようですし、こういう汽車に乗るにはわざわざベトナムまで行かなければなりません。文明の発達、とりわけ携帯の発達は便利ですが、こんな汽車は残ってほしいと思います。

 

 さて、12時台は、ウトウトしながら景色を見ていました。12時30分頃、Vinhという駅に着きました。ここは売店がありました。各駅数分停車で、外で買い物しようと思えばできますが、車内販売もあるし、やはり置いてけぼりになると困るので、結局途中停車駅で外に出ることはありませんでした。

 

 13時頃、大きな橋を渡ります。13時20分頃、相客の家族のおばさんが、またコンパートメントの扉を閉めてしまいました。ただ景色はあまり変わりがありません。

 

 13時30分頃、大きな川に沿って走ります。川べりにはがいます。列車は全体的に数分遅れのようですが順調に走っています。13時40分頃、また橋で川を渡ります。

 

 14時台は山間部を走っているようでした。 寝転がりながら車窓が流れていくのを眺めているのは至福の時間です。

29  3日目昼 コンパートメントの相客のお昼ご飯のお相伴にあずかる(2024年1月7日)  

   9時50分頃にThanh Hoaという駅に停まりましたが、この駅では、物売りがホームに出現しました。小さい駅には物売りはいませんが、多少大きな駅では売店があり、物売りがいるようです。

 

 10時台はのんびりした農村風景が続きます。水牛らしきものいました。牛やアヒルが多いです。鶏も見ることができました。

 

 外は雨降りです。しばらくして止んだように思いますが、全体的にどんよりした曇り空でした。ハノイ付近の田んぼは収穫済みのようでしたが、少し南下した、このあたりでは田植えを手作業でやっています。二期作でもやっているのでしょう。

 

 11時頃、コンパートメントのベトナム人相客一家が、昼食を取り出し、食べ始めます。とうもろこし、小さいさつまいも、ソフトハムというのか、あるいはパテというのか、とにかく肉製品、それにバナナ、こういったものを取り出して食べています。

 

 しばらくすると、これらを私にも分けてくれました。さつまいもは皮をむいてくれます。バナナは三本ももらいました。それから、車内には大きな水のペットボトルが置いてあったのですが、それを相客のお父さんが口をつけて飲んだせいか、水のペットボトルも買って私に渡してくれました。結構親切な人です。スマホで「ありがとう」とベトナム語に訳して見せます。「cam on」というのは知っていましたが、発音してもうまく通じないようですし、正確にはベトナム語にはアルファベットに記号がついていて、これを理解しないときちんと伝わらないのでしょう。