写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

35  ヒョンスク「愛はこの次に」(사랑은 이 다음에)

 2月の後半、昨年5月に掲載してから、ずっと忘れ去られていた「韓国歌謡のたずね歌」という記事に思いがけずコメントがつきました。記事内容は、昔の韓国の歌には日本の歌に酷似しているものがある、2つほど気になる歌があるが題名がわからないので教えて欲しい、というものでした。

 

 このブログを訪れる方は鉄道や旅行に興味のある方が多く、韓国歌謡などに興味を持つ方はほとんどいらっしゃらないだろう、と思っていたのですが、どういう経緯かわからないながらもこの記事の存在を知り、回答を寄せてくださる方がいらっしゃいました。「tsuhyunmomo」さんという方です。本当にありがとうございました。「待てば海路の日和あり」ということわざがありますが、こうやってブログに書いておけば、放置しておいても、いつか回答が得られるものなのですね。感慨深いです。

 

 さて、このとき取り上げた2曲のうち、回答がもらえたの田原俊彦の「原宿キッス」に似ている歌の方です。私の記憶では80年代中頃の歌だったように思いますが、韓国の歌の方は1983年の曲だったらしい。「原宿キッス」が日本でヒットしたのは1982年のことと記憶していますから、1年後になるのでしょうか。

 

 「사랑은 이 다음에」(愛はこの次に)という題名だということです。似ていると思いますか?出だしと最後の部分はとても似ていると思いますが、どうでしょう?今思えば、隣国なのに、なんでこんなことが通用したのか、不思議に思います。それだけ韓国に日本人が無関心だったのでしょうか?

 

 1980年代当時の韓国歌謡のヒットチャートは、チープだけど味わい深い韓国オリジナルの名曲があるかと思えば、この歌どこかで聞いた気がする、という、日本の歌に似ている歌もあるし、愛国歌謡なんてものがヒットチャートの1位になる、などという、実に興味深いものだったのですが、日本ではほとんど全く知られていませんでした。

 

 この歌を歌っていたのは以前に紹介した愛国歌謡「栄光の太極旗~乾坤坎離青紅白」と同じ「ヒョンスク」という歌手です。

 

 ということで、「tsuhyunmomo」さんには他の酷似曲を教えてもらいましたので、私もパクリになりますが、パクリ記事をこれから数曲分書いていきます。「tsuhyunmomo」さん、すみません。そして改めてありがとうございました。

 

 「tsuhyunmomo」さんも、もうひとつの「たずね歌」であるチェリッシュの「白いギター」そっくりの歌はご存じないとのことでしたので、こちらも回答を気長に待っています。

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34  キンカンのCM&オーイシマサヨシ「キンカンのうた2020」

 以前、四国旅行をした際、子供の頃に岡山のテレビCMで見た(といっても香川のテレビ局)母恵夢」という菓子をを見つけ、懐かしくなって思わず買ってしまった、という経験を書いたことがあります。

 

 他にも金沢を訪れた際、やはり子供の頃にCMで流れていた日本海みそ」をスーパーで見つけ、これまた思わず買ってしまったことがあります。コマーシャルの効果が何十年もたってから購買行動に結びついたわけですから、CM効果、侮れないなあ、と、CMに影響されたのは私本人なのですが、思ったことがあります。

 

 もうテレビは見なくなって、youtubeばかり見ているわけですが、ときどき広告が入ってきます。ほとんどのものは数秒すると消して本編を視聴するわけですが、先日入ったキンカン」のCMは珍しく最後まで見入ってしまいました。

 

 キンカンはなぜビンなのか、というCMですが、ビンを3姉妹に見立てて展開していきます。私はこういう擬人化が結構好きなのです。ふーん、と最後まで見てしまいました。

 

 そのせいか、その後キンカン関連の動画が「おすすめ」に出てくるようになりました。オーイシマサヨシなる歌手がキンカンの歌を歌うCM動画があり、これまた見入ってしまいました。私はこの人がどういう人かわからなかったのですが、2021年現在40歳らしいのです。むやみに若く見えます。最近の40代はお兄ちゃんみたいですね。

 

 この人がキンカンのCMソングを歌うと、キンカンもおしゃれに見えます。キンカン攻めているな、と思います。多分宣伝部のなかの若い人がアイディアを出したのでしょう。

 

 キンカンと言えば、私の世代にとっては「素人民謡名人戦のイメージです。大学生の頃ですからもう30年以上も前の話ですが、小学生から高校生の頃は見られなかった土曜日午前中の番組の一つとして、物珍しく見ていました。当時既に「生きている化石」のような古くさい番組で、多分毎回スタンドマイクを使っていた最後の番組の一つだったのではないでしょうか。

 

 中高年はともかく、当時の若い人にはレトロ趣味の番組で、キンカンという商品にとってはかえって「古くさい薬」というイメージにつながってしまったのではないかと思います。とは言いいつつ私も、かゆみがあるときなどに何度か買って使ってみたことはあります。

 

 さて、このCM攻勢が若い人に訴求するのか、それともイメチェンできないままか、ひそかに注目しています。どうなるんでしょうね?

 

 さて、ここ数日、3回にわたって「頭から離れなくなってしまった歌」について書いてみました。どうしてこんなことになるのでしょうかね?他の人には全然刺さらないのかも知れませんし、不思議です。これを読んだ皆さんは頭に刺さりましたか?全く刺さりませんでしたか?

 

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33  スーパークレイジー君(西本誠)「てんてんむし」

 ときどき、何かの拍子に出くわし、頭から離れなくなるという曲があるものです。別に好きな曲でもないし、むしろなんだかなあ、と思っているケースさえあるのですが、リズムやメロディーの印象が強いのでしょうか?

 

 昨日は、2018年に「三原JAPAN」という台湾在住youtuberが作った曲が妙に頭から離れなくなり、翌2019年に台湾に行って踊っている現場まで行ってみた、という記事を書きました。まあこれぐらいならいいのですが、昨年、2020年に頭に残った曲は、この曲でした。我ながらなんだかなあ、と思います。

 

 昨年夏、コロナ禍の中で東京都知事選挙が行われました。小池百合子氏が再選されたのですが、この選挙には妙な泡沫候補が多数出馬します。それをウオッチングするのが野次馬的な選挙の楽しみ方なのですが、この回もなんだかなあ、という候補が何人か出馬していました。

 

 その中のひとりが「西本誠」という候補者。「スーパークレイジー君」と名乗っています。その選挙運動といえば、特攻服姿で歌を歌う、というもの。何度かyoutubeでこの候補の選挙運動動画を見ているうちに、その歌が頭から離れなくなってしまったのです。中毒性があるのですかね?

 

 なんでも少年院にいたとか、全身に入れ墨があるとか、それで夜の世界で成功して金をつかんで選挙に出た、ということらしいです。まあ私とは全然縁のない世界の住人ですし、お近づきになりたくもないですが、遠くからネットを通じて覗くぐらいの興味はあります。

 

 その演説、のかわりに歌を歌うのですが「てんてんむし」という歌が頭から離れなくなってしまったのです。歌詞はかなり猥雑なもので、「女の家をてんてんむし」なんてなんだかなあ、と思う内容ですが、ラップ、というのか、印象には残りますね。

 

 あと、一緒に選挙運動をしているお姉さんが妙にきれいでした。この候補者に何かそういう魅力があるのですかね?

 

 実はここまで書いたあとに、何とこの「スーパークレイジー君」、埼玉県戸田市の市議会議員に当選していたことを知りました。びっくり。「過去」のある人を許せるか許せないか、というと、私は許せない方です。ですから野次馬的に見ている分には面白いものの、この手の人は政策の如何に関わらず、支持する気にはなりません。でも、入れる人が結構いるのですね。

 

 さらに居住実態についての疑惑から当選無効の申し立てが出たり、選管職員から辞職圧力を受けた、という話まで出ているそうです。思うところはいろいろありますが、こうなると歌の記事の範疇ではありません。ということで今回はここまでにしておきます。

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32  三原JAPAN「走吧!出發去西門町」

   私はもう年末年始、あるいは大事件大事故でもおきない限り、テレビを見なくなりました。朝の支度をする時間はAMラジオを聞いていますが、こういう生活をしていると、今ヒットしている曲がどのような曲か、全くわからなくなります。先日紅白の記事で書きましたが、よく行く場所で有線か何かがかかっていて、そこでかかっている曲がどうやら今のヒット曲らしい、と思うだけです。そこでもたまに韓国のK-popをかけていることがある、というご時世です。

 

 では何をしているかというと、ネットばかり見ているわけです。このようなブログ、ニュースサイト、そしてyoutube。ブログはこうして文章を書いていますが、他は見るだけ、とてもじゃないけどyoutuberになろうとは思いません。旅行系の動画を見ると、自分もやってみようかな、という気がしないでもないのですが、今はコロナ禍でどこにも行けず、このブログさえ雑記ブログ化している状態ですし、こだわりの強い性格ゆえ、旅行そのものが取材旅行のようになってしまいそうです。それでは旅行を楽しめません。

 

 前置きが長くなりましたが、今回紹介するのは、台湾で活躍しているyoutuberの「サンエンJAPAN」という人たちがやっている「走吧!出發去西門町」という歌です。中国語版が「サンエンJAPAN」で。日本語版が「サンエン台湾」です。三原さんという日本人が中心になってやっているようです。

 

 いろいろな動画を作って投稿しているのですが、この歌、2018年に投稿されたものです。台北の若者の街だという、西門町について歌った歌。西門町の入口で歌い踊っています。若い人はいいなあ、と思います。もっとも、私が若くても、容姿やダンスの問題でこんな動画にとてもじゃないけど出演するわけにはいきません。ですから、「若い人はいいなあ」ではなく、「この人達がうらやましいなあ」というのが正確なところでしょうか。

 

 2018年にこの動画を見つけて、妙にはまってしまい、何度も見ているうち、本当に台湾に行って、この場所がどこら辺なのか確かめてみたい、と思うようになり、2019年の春に実際にいってしまったわけです。この動画の宣伝効果があったことになります。

 

 ということで、2018年に私にとって、いちばん印象に残った曲はこの曲でした。いまや、テレビやCD、ラジオから歌が流れるのではなく、ネットで音楽に出会い、「マイブーム」的に気に入った曲を楽しむ時代なのでしょう。ちなみにこの人達、春節前の台湾版「紅白」に出場を果たしたそうです。

 

 今日を含めて3日ほど、「なぜか頭から離れなくなった曲」を紹介してみたいと思います。今年はネットでどんな曲に出会うことになるのでしょうか?

 

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31  川中美幸「ふたり酒」 

 今回の歌シリーズ、鬱で自殺した韓国の歌手の歌、癒やし系音楽と続いて、突然日本の演歌、一見脈絡なさそうですが、「生きづらさ」が共通テーマになってしまいました。

 

 この歌、1981年、というより演歌ですから昭和56年という年代の方がしっくりきますが、この年のヒット曲。中年になった私ですが子供の頃から比較的演歌好きです。ですが当時この歌に格別の思い入れがあったわけではありません。ヒットしましたから、何かの拍子にメロディーが鼻歌になって出てくる、と言うことはあっても、それは多くのヒット曲と同じ、ということでした。

 

 ですが大人になると、何かとうまくいかなくなることが多いものです。そんなときこの歌の冒頭のフレーズ「生きていくのが辛い日は…」というのが口をついて出るようになってしまいました。

 

 ところが続きの歌詞「おまえと酒があればいい」という部分は私の置かれた現況と全く違います。私はひとり者ですし、酒を飲んで憂さ晴らしするようなこともしていません。無理矢理飲んでいた時期もありましたが、それで憂さ晴らしができるか、というと、そうはならなかったように思います。やはり鬱になるときはその原因が去ってくれないといけないのであって、私の場合、酒を飲んで解消するものではないようです。

 

 「苦労ばっかりかけるけど 黙ってついてきてくれる」などという二番目の冒頭のフレーズは、いかにも「昭和の夫婦」然としています。今どきこういうカップルがいるのでしょうか。

 

 「つらい涙にくじけずに 春の来る日を」という歌詞には共感しつつも、でももうこの年齢ならだめかなあ、もう春は来ないのかなあ、という気もしてきます。そして最後の「おまえとふたり酒」というのはまた自分とは縁のない世界です。要するに歌詞の「人生の辛さ」の部分には共感しつつ、それに耐えて解消しようとする「ふたり酒」の部分には縁がない、ということなのですね。

 

 昭和の終わり頃、「演歌離れ」について、演歌作家であった誰かが、「年齢を重ねて人生の辛さ苦しさがわかるようになれば演歌に戻ってくるようになる」という主旨のことを言っていた覚えがありますが、今、中年になった私にとっては、確かに人生の辛さや苦しさはわかるけど、だからといって夫婦の絆や酒、というのは違うかなあ、というのが実感です。ですから冒頭の「生きていくのが辛い日は」が口をついて出てきても、その後が続かない、そういう人生になってしまいました。平成を経て令和になりましたが、若い人が中年になってもなかなか演歌の世界に行かないのは、こういうところにあるのかも知れません。

 

 では結婚すればよかったのに、と思われるかも知れませんし、この年になってもいわれることがあります。半年ほど前に続けて3回もそんなことを言われてびっくりしてしまったことがありました。私は「生涯未婚率」の統計に入れられる年齢に達しているのですが、結婚観については機会を改めて書くことにしましょう。

 

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