ドンムアンの新駅でかなり待ちましたが、12時になりました。ステンレス製ですが、アユタヤ方面に向かう、昔ながらの古いディーゼルカーがやってきます。三等車の普通列車ですから、冷房もありませんが、1時間も乗ってわずか11バーツ、50円もしません。アユタヤに行くというより、こういう昔懐かしさを醸し出す列車に乗る、というのが目的の大半だったりするわけです。固定クロスシートで、残念ながら進行方向逆側にしか座ることはできませんでした。
向かいに座っているおばさんが英語で話しかけてきて、どこに行くのかと聞いてきたので、アユタヤへ、というと、自分も同じだと言います。バケツにジュース類を入れた車内販売がきて、ペプシコーラを買います。25バーツ、向かいのおばさんが英語で助け船を出してくれますが残念ながら聞き取れません。
アユタヤまでの車窓は特に珍しいものはありませんが、タイで初めて田園風景を見ました。3年前に行ったときはなぜか田んぼをほとんど見かけなかったのです。高架線延長工事をやってましたが、この区間は中国系の援助でやっているという話を聞いたことがあります。それでも「石山レッカー」と日本語で書いてあるクレーン車を見かけました。
景色は普通ですが、窓の開けられる固定クロスシートの列車は今や貴重です。途中で席が空いたので、進行方向前向きの席に替わりました。今度の向かい側に座っているおじさんは不愛想な感じでしたが、アユタヤに着いて私が下りようとしたときだけ、なぜか、にこやかな顔になって愛想がよくなりました。
多分13:10、ほぼ定刻でアユタヤ駅に着いたと思います。