写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

13 3日目昼 メークロンの線路市場と町並みをウロウロ(2020年1月9日)

 やっとのことでメークロン駅に着きました。日よけに覆われているので、やはり薄暗くて、ホーム周辺には屋台が出ています。

 

 とりあえず先ほど列車で通った線路市場探訪。駅からまっすぐ線路を進むと踏切があり、そこから先が線路市場。一度折りたたまれていたテントが、また線路の上まで覆い被さっています。通路は2本のレールの間。歩きやすいように敷石が置いてあります。観光客で混雑しています。

 

 レールのすぐ脇までびっしりと野菜や果物が置いてあります。これは列車が通過するときもどけません。さっき見た靴の山もありました。本当にレールの脇までスリッパの山になっています。肉に魚にはさみの部分を結わえられた蟹。ナマズも売られています。カフェなどもできて俗化した、などと書いてあるネット記事も見かけましたが、一番奥に1~2店ある程度で、そのほかは野趣あふれる東南アジアの在来市場です。行きだったか帰りだったか、ずっと行程を一緒にしてきた背の高い欧米人氏と出くわし、軽く挨拶をかわします。この人を目印にしたおかげで、何とかここにたどり着いたのでした。

 今度は11:30に乗ってきた列車が折り返して行きます。ということで線路市場を通るわけです。今度は下からその様子を眺めます。線路がカーブするあたりに陣取ります。そこはお店がない空間で、下に赤い線が引いてあります。ここまで下がれば大丈夫、という意味でしょう。

 

 狭い空間なので、赤い線と壁の間に立って列車を待ちます。列車が近づく直前になってようやくテントをたたみ、車のついている陳列用のワゴンは後ろに下げます。ですが線路直下の品物はそのまま。ゆっくりゆっくり列車が警笛を鳴らし近づいてきます。脇にいる皆さん、観光客はカメラを持って掲げています。私はカメラがありませんので見物のみ。

 

 列車が目の前10センチか20センチか、というレベルのところを通り過ぎるので、たいそう怖いのではないか、と思っていたのですが、実際通り過ぎると実にゆっくりなのでたいして怖いとは感じませんでした。さっき乗ってきたステンレスの車両が通り過ぎていきます。通り過ぎるとまたテントで線路敷きは覆われ、ワゴンも前に出してきます。一度駅方向まで線路市場を戻ります。

 

 そのときだったと思いますが、12時頃、線路市場内のジューススタンドでジュースを飲みます。パッションフルーツジュース」を頼みました。すると、パッションフルーツの実なのか、エキスなのか、それを氷と一緒にミキサーにぶち込み、それをそのままカップに入れます。ですから水分がなく、色のついた氷状態のジュースです。

 

 ということで少しずつ氷を溶かしながら飲まなければいけません。やむを得ず、そのスタンド併設のテーブルにつきました。テントの屋根が差し出だしてあって日よけになっていますが、足下はさっき乗ってきたレールの上です。現役の線路に足をかけて椅子に腰掛け、ジュースを飲んでいる、という状態ですから、これまた珍体験です。溶けるのに時間がかかりましたが、時間があるのでゆっくりジュースを飲みました。30バーツ。

 そのあと、駅から市場とは反対の、線路の終点方向に歩きます。その先は船着き場でした。要するに鉄橋を架けることができず、渡し船渡し船の間の区間に線路を敷いているのです。そのあと、駅の横の閑散とした商店街。在来型としては結構品数の多そうな衣料品店があります。Yシャツもありましたので、あとでこの店で現地調達用の服を買おうか、と思います。

 

 駅と線路市場の境目の踏切を渡ります。そのあと、連絡するマハーチャイ線の列車が不通状態なので、念のためバスターミナルの位置を確認しておきます。幸いなことにブログを印刷したものに載っていました。

 

 戻って薄暗い市場に行きます。線路市場はこの市場からはみだした商人たちが形成したのでしょう。線路市場と一体化しています。ウロウロしていると面白いですが、一瞬大きなネズミが目の前を横切ったりします。場外では多分バナナの葉に包んだご飯を売っています。買おうかな、と思いましたが、やめました。場外なので熱帯の日差しが注いでいますが、ここで売っているものは大丈夫なのか、と思います。

 それから駅に戻って、周辺探索。ホーム上の露店群を眺め、トイレ。5バーツで有料でした。それからホームの露店で線路市場の写真を2枚ほど買います。20バーツ×2枚。何度も行き来したので、前後関係があやしいのですが、駅のベンチに腰掛けていると、例の欧米人氏もいました。会話を交わしますが、英語なので、向こうの言うことはよくわかりません。おそらく、帰りをどうしようか、本当は15:30の列車で戻るつもりだったが、不通なので、ここから比較的近い水上マーケットでも行くか、という感じの話でした。私も当初の予定は15:30の列車で帰るつもりだったので、困ったなあ、と思います。

 とりあえず時間つぶしに終点の先にある渡し船に乗ってみます。片道3バーツ。往復で6バーツです。乗ってみるとさっきよりはやや小さい川です。マハーチャイからの渡し船の方が面白いです。ついた先も何もなく、すぐ戻ります。料金所のおばちゃんに帰りの船賃を払って、しばらく待ちます。

 

 おばちゃんは仕事の合間に船待ち客が連れていた子供を可愛がっています。これは列車の車掌も同様でした。タイ人は子供が好きなんだな、と思うし、仕事中にそんなことをやってもとがめられない、こういう国の方が子育てしやすいのだろうな、と思います。ですが、どこか忘れましたが、欧米人の子供をタイ人があやそうとすると、欧米人が露骨に嫌がる光景も見かけました。そういうのが度重なると、タイ人も他人の子供を安易に可愛がろうとはしなくなるようになるかもしれません。

 船を下りて駅横の通り。さっき覗いた衣料品店でYシャツを買ってみることにします。古い店ですが間口の広い店で、品数は多そうです。いっぱい衣料が架けてあって、テントの影に隠れるように店員が店番をしています。おばさんの店員にYシャツを指さします。ただ、タイは暑いので店頭には半袖ばかりですが、こちらは北海道民なので、持ち帰っても着られるように長袖が買いたいです。

 

 「ロングスリーブ」といって指で手首のところを指します。すると奥に入れられます。汗ダクですので扇風機もつけてくれます。長袖は売れないのか、ビニール袋にまとめてある袋を破って出してくれました。汗ダクですので試着はできません。サイズ合わせだけです。L寸表示があり、大丈夫なようです。店員も「OK」といいます。値段は、と聞くと200バーツ。約800円ですからこれまで各国で買った中では最安値

 

 ただ、前回のロシアでサイズ選びを失敗したので、ちょっと躊躇します。すると、店員は割引して欲しいと思っているのかと勘違いしたようで、もうひとつ買ったら300バーツ、と計算機を示します。2つ買えばよかったのですが、「ちがう」というそぶりをして200バーツで1着だけ買いました。あとでホテルできると、ぴったり。「made in Thailand」と書いているし、買い物の失敗が多かった今回の中ではいちばんいい買い物でした。ただ、タイ文字の洗濯タグはついていませんでした。

 そのあと、今度は食事。1時過ぎになっていたと思います。もう一度線路市場を進んでさっきのジューススタンドの向かいに食堂がありましたので、ここで食事します。女の店員は店頭にいましたが、男の店員はベンチに寝そべっています。

 

 女店員に注文。タイ語はわかりませんから、英語で「stir fried(rice with) thai basil and a fried egg」なるもの。豚挽肉と目玉焼きご飯とでも言うべきものです。タイバジルというのは好き嫌いが分かれるというパクチーのことかと思ったのですが、違うようです。私は特に違和感なく食べました。

 

 でも、やはり辛い。でもそこそこおいしいです。こんなものにライムをかけます。卓上に各種調味料が載っていますが、どれがどういう味かわかりません。これ以上辛くなっても困りますのでかけません。タイ料理は辛いものが多く、私は辛いものが好きですからいいですが、そうでない人は当てずっぽうに注文するとひどい目に遭いそうです。

 

 目の前は列車が通るはずの線路市場。料理50バーツ+水のペットボトル10バーツです。お金を受け取るときだけ、男の店員が出てきます。夫婦なのか、働き者の妻とぐうたら亭主といった風情。
 
 衣料品店の近くにマッサージ屋があり、安そうでしたが、帰り方がまだ不明確で、時間が読めませんのでやめておきます。