写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

16 4日目朝 バンコク・トンブリー駅へ(2020年1月10日)

   さて、4日目1月10日(金)。昨日はえらく苦労してメークロンの線路市場に行きましたが、今日はどうするか。また苦労するのかなあ、と思いますが、せっかくバンコクまで来て、へこたれているわけにもいきません。ということで、今日は意を決して旧泰緬鉄道に乗ることにします。

 この旧泰緬鉄道、太平洋戦争中に日本軍が捕虜や現地人を酷使して急ごしらえでタイ-ビルマ(現ミャンマー)間をつないだ鉄道です。しかし今はミャンマーまではつながっておらず、タイ領内のナムトクというところまでつながっています。この鉄道は日帰りで何とかいけそうです。

 

    ただ、この鉄道、やはり中央駅のバンコクファランポーン駅からではなく、チャオプラヤ川を越えて北西方向にあるトンブリー駅というところから出発します。ということで、タイ文字が読めない以上、バスも利用できないので、またタクシーを利用せざるを得ません。

 昨日の失敗に懲りたので、今日は少し準備をします。まず、列車は7:50発なのですが、念のため、朝食は取らずに6:00出発。もったいないですが、仕方ないです。次に鍵を戻すとき、ホテルのフロントで、地図を示し、この駅の名前をタイ文字で書いて欲しい、と依頼します。すると書いてくれました。どうも旧名をバンコクノーイ駅(北駅?)というようです。トンブリー駅、バンコクノーイ駅、両方の名前を書いてくれたようでした。

 そのメモ帳を持って、ファランポーン駅の昨日と同じで、昨日は行き先を理解してくれなかったタクシーに乗ってしまった、メータータクシー乗り場へ行きます。今度はホテルの人に書いてもらったタイ文字を見せます。するとスムーズに発車。

 

   タクシーは夜明けの町を行きます。早朝ですから混んでもいません。チャオプラヤ川の橋を渡り、トンブリー駅の周辺は狭い道の一方通行になっているようで少し時間がかかりましたが、それでも、あっさりと20~30分ほどで到着。89バーツ。

 

   今回唯一まともにメーターを使って乗ったタクシーでした。100バーツ出しておつり10バーツだけ。実質90バーツです。タイの運転手はいちいち端数までおつりを出さない、とガイドブックにも書いてあります。日本人的感覚ではちゃんと1バーツも渡せよ、と思いますが、いちばんまともな乗り方をしてもこの程度です。まあ、元々の料金は20~30分乗っていても100バーツしないわけです。

 まだ6時半頃ですから、早く着きすぎ。こうなるとホテルで朝食を食べてこなかったことを後悔します。この駅もウォンウィエンヤイ駅ほどではないですがこぢんまりした駅です。

 

   まず、切符を買います。3等車でナムトクまで往復を買います。タイの列車はよく遅れるとのことで、場合によっては終点のナムトクで切符を買っている暇がないかもしれませんので、できるだけ往復で買っておきたいです。往復で売ってくれるのかなあ、と思ったのですが、売ってくれました。片道100バーツずつ。計200バーツ。

 

    次に、隣接して早朝から開いている市場があります。時間がありますので、そこへ潜り込みます。何か食べるものがないかな、と物色していると、市場の隅でプラスチックのパックに入れた弁当数種を売っているおじさんがいます。何種類かありました。最初カレーチャーハンのようなものに手が伸びたのですが、その横にカオマンガイというのか、タイ名物の鶏の白蒸しを上に載せた「鶏飯」とでもいうべきご飯があったので、それにします。これが25バーツですから100円ぐらい。

 

    あと水のペットボトル10バーツを多分売店で買いました。水のペットボトルは基本10バーツだと思うのですが、食堂は有料なので、そういうところで頼むと高いです。市場周辺には早朝営業の食堂もあります。屋台や市場のものも何回か食べて、衛生状態はどうなのだろう、下痢でもしないかな、と思っていたのですが、結局全く下痢はしませんでした。ほぼ衛生状態は大丈夫、といって良さそうです。

 ホームには欧米人のバックパッカーや「地球の歩き方」を持った日本人数名。その他タイ人多数といったところです。折り返しとなる列車が来ましたが、どうも思っていた方と反対方向が進行方向のようです。タクシーで駅に着くとき、ぐるぐる遠回りをしたので方向感覚が狂ったようです。

 ディーセル機関車に牽かれた客車列車に乗り込みます。乗ろうとすると、案内人か警備員に4~6号車に乗るよう指示されます。全席自由席のはずなので理由不明。階段を昇って低いホームから乗り込みます。扉はもちろん開けっぱなし。

 

    長い列車なので自分の乗ったのは6号車か7号車かわかりませんでした。ボロい客車で、編成はガタガタです。私が乗ったのは緑のビニール貼りの座席。進行方向に向かって座る窓際のボックス席を陣取ります。デッキ仕切りに日本のように広告を入れる枠があり、私の乗った側には「ライオン歯磨き」らしく、反対側は例のえびせん「はなみ」の広告だったと思います。