写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

10  茶道教室に通った日々<その8>

   茶道教「茶茶くらぶ」に通っていた、2006年から2007年頃の感想の記録をリライトして掲載しています。今日は2007年の8月の話。自分にとっては衝撃の結末でしたが、読んでくださる方にとってはどうってことはないかも知れませんね。もう遠い過去の話です。
 
 8月15日(2007年)のことですが、お茶の教室のホームページが消えていて、お盆休みということは知っていたものの、何でサイトまで閉じる必要があるのかな、と思っていました。
 
 16日はお盆明けで、もうやっているかと思い、予約の電話を入れようとしましたが留守のアナウンスが流れるだけ。そこで、ネットでいろいろ検索したら、この茶道教室の運営会社が倒産していたことがわかりました。
 
 大ショックです。ただでも札幌に何回も行って散財するし、何かと金運が悪いのですが、何ということでしょう。あれこれネットを検索して、情報を収集しました。とりあえず、同じ教室で習っている人がひとり私の書き込みに反応してくれました。
 
    7月に社長がきたとき、すでに危なかったようです。何か立て直し策のアイデアでもあれば、と必死の思いで来たんだろうかと今になって思います。そのとき愚問だと思いつつも経営状態について聞いたのは私だけでした。絶対に危ないなんて言わないでしょうし。
 
 そのとき部長は「私たちは1日にご飯を5回も6回も食べようと思ってやっているのではありません。そこそこご飯が食えればいいのです」とか、「文化事業ですから」とか言っていました。社長は「裏千家の金看板を背負っていますから滅多なことはできません」と言っていました。
 
 その割には札幌駅前にも教室を開きたいとか、ゆくゆくは上場したいとも言っていました。急速な拡大策が裏目に出たみたいですね。そのとき同席していた女性は、東京ではなかなかレッスンの予約が取りにくいらしいですね、と言っていましたので、商売繁盛なのかと思っていました。
 
 もっとも、札幌の教室はさほど繁盛している感じはなかったのです。本当は4人まででレッスンするということだったのですが、毎回1人か2人でレッスンすることが多かったし。まあ習っている方としては、少ない方が丁寧に見てもらえるのでありがたかったのですけど。
 
 細かい事情はわかりませんが、おそらく急速な拡大策で資金繰りがうまくいかなくなったのと、ビジネスモデルとして確立していなかった分野なので、コスト計算などの見通しが甘く、結果的に放漫経営になったのかな、と思います。気軽に茶道を学べるという、アイデアとしては目の付け所がいいと思いますし、内容もよかったので残念です。
 
 習っている方としては、お茶もお菓子も質がよかったし、授業内容も満足できるものだったので、今にして思えば贅沢なレッスンだったな、と思うのですが。
 
 54回分のレッスンのコースだったのですが、このときまで41回まで行っていました。一括で15万円ほど払ったので5万円分ほどパーになったのでしょう。まあ、私は以前にあることで大損をした経験があるので、そのときに比べればまあいいか、と思うことにしましたが。
 
 事業の譲渡先を破産管財人が探すそうなのでそれがうまくいけば再開されるかも知れません。もっとも、これまでのような優雅なレッスンではなくなるでしょう。誰か講師と連絡が付けばいいのですが、今のところどの講師の名前でネット検索しても連絡先は出てきませんでした。連絡が付けば個人的に習ってもいいかな、という気がします。せっかく面白くなりかけたところだったので残念でした。