写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

25  梅の花の咲く頃

 相変わらず北海道で雪に埋もれている日々です。少し寒さは緩んできたかな、という気もしますが、まだ甘いかもしれません。3月ぐらいまでは、まだまだ雪に埋もれています。

 

 来週には3月を迎えますが、毎年3月は新年度を控えて、来年度自分はどうなってしまうんだろうと、精神的にはイライラする月です。高校の頃までは1年間の終わりで、一番好きな月だったのですが。

 

 高校生の時は、山口県にいたのですが、あのあたりでは2月末にはもう梅が咲いたりします。高校の時、学校があまり好きではなく、部活もせず、友人もほとんどいない、という生活で、6時間目が終わると一目散に学校から帰っていました。

 

 そんな生活でしたが、帰り道に昔の大名の家老の屋敷跡の公園があって、2月になると、そこに植えられている梅の木に花がつくのです。毎日学校の帰り、もちろんひとりでその公園に寄って、梅が毎日少しずつ咲いていくのを確かめながら、春が早くこないかなあ、って考えていました。北海道に比べると温暖ですが、山口は山口で冬はそれなりに寒いですからね。この公園は紅梅白梅の両方が植えてありましたが、紅梅の方が優勢でした。紅梅の方が白梅よりも咲くのが早いんですよ。 

 

 春になったらこんなとこ出ていって違う世界に行きたい、と考えていたので、ずーっと離れた遠いところの大学を受け、その後結局、北海道に居着いちゃったわけです。

 

 でも今となっては、雪に埋もれた生活をしていますから、2月に雪もなく、梅が咲いている山口の生活を懐かしく思い出し、また、温暖な地方がうらやましくなります。なにしろ、北海道で梅が咲くのは5月ですし、そもそもほとんど見かけません。

 

 でも、山口にいた頃は雪があまり降らないので、もっと小さい頃に住んでいた金沢の雪を懐かしく思っていたものです。人間って無い物ねだりなのかもしれません。

 

 それはともかく、いつか仕事を辞めたら、西日本に移住して、また早春の梅を見ながら過ごしていく生活に戻ろうか、それとも、北海道で雪に埋もれたまま生涯を終えるのか、先行きを考えなくてはならないなあ、と思っています。