写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

46  4日目午後 トラムで香港北角春秧街の市場を突っ切り、筲箕湾終点まで行く(2023年8月3日)

 北角行きの電車にこだわったのは終点の北角の手前、折り返しのループ線になっている部分が春秧街という市場のど真ん中を通り抜けるからです。これが香港の二階建て路面電車の一番面白いところで、ぜひ乗りたいところなのです。この先まで行く筲箕湾行きの電車は市場を突っ切る、折り返し用のループ区間を通りませんから、どうしても北角終点の電車に乗りたかったのです。

 

 16時頃、北角春秧街の市場のある通りを突っ切り、終点の北角總站に着きます。この市場、以前よりおとなしくなったようですが、それでも露店が並び、人が行き交う賑やかな市場のど真ん中を電車が通るのはなかなか面白いものです。

 

 電車を降りてこの市場を一通り見学します。片側はビルの一階が生鮮食料品店で反対側はテントを出した衣料品を中心とした各種の露店です。青果店を覗くと韓国では小さかったさつまいもが大きくてふぞろいです。この際、各国でサツマイモを比べてみようかと思います。肉屋はケースに入れて売っていません。魚屋もあります。韓国でも見た黄色がかった魚を見かけました。反対側の露店は食料品ではなく服屋やぬいぐるみ屋が多かったです。

 

 市場見物は面白いですが、生鮮食料品を買うわけにもいきません。やはり市場は現地の人が利用しないと廃れてしまいます。日本ではこのような在来市場をあまり見かけなくなりました。

 

 さて北角總站から一駅分だけ一階の席に座り、ループ線を抜けて表通りに出て北角道という駅に行き、そこから改めて東端の終点である筲箕湾行きの電車に乗ります。

 

 また二階の最前列に座ります。二階はかなり揺れることがあり、時々怖いことがありました。これから向かう筲箕湾は路面電車の東の終点です。途中坂を上って行くところがあり、その周辺は、新興マンション群が立ち並んだ地域で、イオンもありました。

 

 ただそれは一部だけで全体的には古い高層ビルが通りの両側に立ち並ぶ香港っぽい町並みです。終点の筲箕湾總站はここもまたループ線になっていました。香港のトラムの終点はどこもループ式になっているようでした。北角春秧街のような市場を突っ切るループ線ではなく、市街地のロータリーをぐるっと回る形のループ線でしたが、これはこれで日本では見られない線路の形状ですから、興味深さと面白さを感じました。