写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

54  労働力不足を補うのは外国人、高齢者、それとも若者?

 このところ、頭の半分はベトナムのこと、残り半分は仕事が憂鬱、でも定年延長なのかあ、世間は人手不足だというのになあ、などと思い悩んでいるわけです。その2つが交錯して、あれこれ思いにふける、ということもあるのですね。

 

 ベトナムに行って若い人が多いな、とは思いましたが、それでも昔のような子だくさんではありません。また、円安や日本の国力衰退で、これからベトナム人技能実習(制度が変わるそうですが)が減ってくる可能性が高いです。実際、一昔前は中国人の実習生が多かったのですが、中国も豊かになり、一方では少子化、そうしてベトナム人に代替されていきました。

 

 ベトナムなどの東南アジアからの労働力が来なくなると、今度は南アジアのバングラデシュあたりからの労働力を当てにするしかないでしょう。外国人労働者を早めに囲っておかないと、日本に来なくなる可能性があります。

 

 ですが、バングラデシュ人はイスラム教徒ですし、ベトナム以上に文化摩擦があるでしょうね。すでに埼玉あたりではクルド人コミュニティーをめぐって文化摩擦が発生しています。

 

 ところで、先日、労働力不足に関して、Fラン大学や専門学校、ひいては定員割れの高校がありすぎなので、これらをなくしたら若年労働力を確保できるのでは、という論考を見かけました。確かに、一理あるなあ、とは思いますね。

 

 もしかしたら、というより、確実にそうであるようにも思うのですが、今の日本は必要でない教育を必要でない層にまで押しつけている「過剰教育」の状態に陥っているのではないか、と感じることがあります。「教えたい人」、そしてそれで食っていきたい人が多くて、「教わる人」不足に陥っている、そして、その内容は皆に必ずしも必要なものではない、という気がするのです。特に近頃の若い人は「過剰教育」を押しつけられて学びたくないのに無理矢理学ばされ、ある意味、搾取されているような気がしないでもありません。

 

 外国人の労働力に頼ることに関しては、一方で保守主義的反移民論、一方で外国人の人権侵害が問題化する、という観点から、左右両翼ともに否定的であるようです。しかし、経済や社会の現況から、なし崩し的に外国人労働力に頼るようになってきた側面があるのですね。モノは輸入できますが、肉体労働的なサービスは基本できませんから、外国人に頼らない、あるいは頼れないとすると、やはり若者と老人しかないと思います。

 

 女性の労働力化をさらに進めるという議論もありますが、そのひずみはもう出ているように思いますし、これ以上無理はしない方がいいでしょう。

 

 出生率が上がらないのなら、大学進学率を減らし、「過剰教育」をやめて若年労働力を確保するか、あるいは老年者の労働力化を図るしかありません。高齢者を引っ張り出してこざるを得ないわけです。でも私自身のことを考えても、そういうのは嫌だなあ、と思ってしまうのです。

 

 皆さんはベトナム人、というか外国人、が来なくなったら、どうやって労働力をまかなえばいいと思いますか?