ホーチミンの「統一会堂」について
ガイドブックでは旧南ベトナムの政府庁舎だった建物を「統一会堂」としていましたが、南ベトナム時代は「独立宮殿」といっていたのだ、というのも見かけました。英訳ではIndependent Palaceというところでしょうが、宮殿、というよりは機能的な大統領官邸、あるいは政府庁舎といったところです。でも、何となく「独立宮殿」の方がかっこいいですね。ベトナム語で何と呼ばれているのかまでは知りません。大統領は住んでいたのかもしれませんが。
昔の王宮が公開されている例はありますが、共和制の国で滅亡した国というのはほとんどありませんし、現在は政府がハノイにあるので観光用に公開されているだけですが、それでも滅亡した国の政府庁舎を見る、というのはなかなか興味深いものです。
この建物、元々はフランス総督府だったのが、クーデターで一度破壊され、今あるのは1966年につくった建物だということでした。ということは、政府庁舎としては10年持たなかったのですね。
ベトナムの歴史について
ベトナムの歴史など、よく知らないのですが、ベトナムはフランスの植民地になる前は王朝がいくつかありました。植民地時代も一応王室は存続していて、最後の皇帝のバオダイという人物は日本やフランスに利用されて国家元首になっています。この人は1997年まで生きていたそうです。新聞に訃報が載っていた覚えがありませんが。
正直、ベトナム戦争について多少知っていた程度で、ベトナムの長い歴史については知らなさすぎなのですが、すべての国について日本史並みに扱うのは無理でしょうし、世界史でどこに重点を置くか、というのは難しい点でしょうね。昔は、ヨーロッパ史と中国史ばかりでした。
私は高校の時、韓国史がないがしろにされているのに抵抗感を感じて世界史を選択しませんでした。それで世界の歴史についてはあまり詳しくありません。大人になってから本を読んだ程度です。学校の世界史は近隣諸国の歴史はもっと盛り込んでもいいし、ヨーロッパ史は詳しすぎ、という感じがします。
アジアとの交流が増えてくると韓国史や東南アジア史なども知っておいた方がいいのでしょうが、でも、それを加える余裕がないのでしょうかね。韓国の歴史ドラマが日本でも放映されていますが、韓国の、それもフィクションの歴史観を垂れ流して大丈夫なのか、と思うことがあります。
ベトナムの政治について
ベトナムの政治についても語るほどの知識はないわけですが、ベトナムは社会主義国の中では独裁政治に陥らず、集団指導体制のもとで比較的政情が落ち着いているということでした。
でも、ここに来て国家主席などが相次いで辞任に追い込まれ、共産党書記長への権力集中が進んでいるということでした。ところが、その書記長、グエン・フー・チョン氏という人物だったそうですが、この人も私の旅行後、つい最近ですが、亡くなってしまいましたね。後継者も決まったとのことですが、今後ベトナムの政情がどうなるのかまではよく見通せませんね。