写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

01 1日目台北まで(2019年3月28日)

   2月以来パッとしない気分が続いて、これではダメだと思い、散財することにしました。ということでネットでLCCをあれこれ見ていました。 

 

 はじめは千歳から行くつもりだったのですが、いろいろ検索していくうち、函館発台北行きという手があることがわかりました。ということで函館発を予約。台湾に行くことにしました。

 

  2019年3月28日朝。台湾に行くので薄着で寒いです。予定通り10:00のバスに乗れました。バスの函館空港着は10:20過ぎでした。

 函館空港について国際線の方へ行きます。どうも台湾行きばかりのようです。タイガーエアというLCCです。並んでいるのは緑のパスポートを持った台湾人ばかり。窓口で手続きをして、出国手続き。荷物検査でアフターシェーブローションを持って行ったのがまずかったらしく、ジップロックに入れるようにいわれました。そしてなんだか変なカプセル状のボディチェック機に入ってて前の人がやったように両手を上げます。こんなのはじめてみました。

 

 待合室に入りますが、函館空港の国際線待合室は便数がないので売店が1つあるだけ。どうも私以外全員台湾人のようです。朝から何も食べていないのですが、パンがあるだけ。アンパンを買ったら「謝謝」といわれてしまいます。

 飛行機の出発時間は12:20でした。乗り込みます。タイガーエアIT237便。窓際を予約できました。ちなみに片道17800円とのこと。タイガーエアはどうも中華航空系のようです。乗務員は背の高いイケメン君と美女でした。満席ですがやはりどうも私以外日本人がいないようでした。

 

 離陸日本海回りです。秋田→佐渡ですが、途中にいつも小さい島が2つ見えます。あれのどちらが飛島でどちらが粟島なのか、いつも見るたび気になりますが、地図がありません。いつも持ってくればよかったと後悔します。今は携帯の地図なのでしょうが。

 

 金沢だなあ、と思う町が見えて、しばらくすると今度はどうも神戸のポートアイランドのようなものが見えます。そのあとどうやら高知上空に出たらしく、今度は宮崎かな、と思ったら桜島と鹿児島上空にでました。桜島の地形は特徴的なのでこれは地図がなくてもわかりました。日本縦断の気分になります。

 そこからは海を突っ切ります。雲も多くなって面白くなくなります。台湾の陸地が見えて、1時間時計を遅らせて、15:55桃園空港着。これが台湾かあ、と思います。中華民国の旗が見えます。中国の飛行機が結構いるのが意外でした。初めてですから緊張します。

 

 到着すると大空港はどこもそうですが、長い通路を渡ります。入国審査。顔をカメラに向けて、指紋を採られますが、うまくいかないです。みんな人差し指でやっていましたが、なぜか私の指が反応しないので親指でやり直したらようやく通過。で、なぜか荷物検査がありません。

 

 4年前の韓国でお金がたりなくなったので余裕を持たせて6万円両替しましたが、これは失敗でした。だいたい台湾元は3.6円ぐらいらしいです。1元=4円と考えておくことにしました。

 ロビーに出ました。帰りまごつかないように一応空港を見て回ります。ですがこれがまごつきまくり。

 

 台湾といえば39年前の旅行記である宮脇俊三氏の「台湾鉄路千公里」を高校生か大学生の時以来何度も何度も熟読していました。そこに「旅途愉快 黒松汽水」というサイダーの広告のことが書いてあって、台湾に行ったら一度買ってみよう、と思っていました。あちこちに「黒松」の自販機があるので、早速買います。ところが「黒松汽水」はなく、並んでいるのはカルピスウオーターとかそんなのばかり。かろうじて黒松沙士ルートビアという飲み物らしい)があったのでそれを20元で買いますが、一度目は押しても出てきません。よく見たら売り切れでした。

 

 別の自販機に移動して買ってあけたら吹き出してきてしまいました。幸先が悪いです。ですが40年前の広告を作家が書き留めて、それが40年後に売り上げにつながるのですから広告というのは面白いもんです。

 

 帰りは本当はタイガーエアの函館便の方が安いのですが出発が朝7:00。これでは異国の地でちゃんとたどり着けるか不安なので、帰りは「スクート」というLCCの千歳便にしました。そのスクートのカウンターを探しますが見つからないのです。焦りまくりました。結局見つからず、不安になります。桃園空港は第2ターミナルもあるのですが、タイガーもスクートも第1のはずなのになあ、と思います。

 

 まあ落ち着け、と思い、一回台湾の暑さを体験しようとも思い、外に出ます。この日は3月なのに最高気温30度以上という天気予報でした。外に出るとバス乗り場があって、そこに各航空会社の表示があり、スクートの表示もありました。これで一応安心。

 

 ですがいっぱいカウンターがあるので出発の時どこかを間借りするのだろうか、見つかるかなあ、と疑心暗鬼になりながら台北市内へ向かうことにします。地下に降りて、MRT(捷運)という鉄道に乗ります。韓国の経験もあり、悠遊カードというカードを自販機で買いますが、ちょうど自販機で使える小銭がありません。

 

 窓口で買います。自販機は100元ぐらいだったのに窓口では700元ぐらいします。こんなところでぼったくることはないだろう、とは思いましたが高すぎ。高い券を買ってしまったようです。女性係員が英語でなんか言うのですが聞き取れません。また不安になります。使い切れないのではないかと思いますし、実際使い切れませんでした。よくわからないので念のため改めて自販機でいくらかチャージしました。まごつきまくりの桃園空港で、ちゃんと旅行できるのか、と不安になります。
 

 桃園機場第一航廈発17:13の直通車(普通車というのもある)に乗ります。クロスシートでなぜか机上で携帯の充電が出来るようになっています。何とかうまく窓際に座れました。

 

 第3軌条式のようで架線がありません。2017年に出来たばかりだそうですが、これが面白い。地上に出て山の中を谷に沿って走るのですが、高架が非常に高く、遙か下にバイクが群れをなして走っているのが見えます。バイクも高速道路を走る車も日本より飛ばしているような気がします。

 

 椰子の木や極彩色の寺だか廟だかが見えます。町に出ると古いアパートのベランダは金網が張ってあります。窓外に見える高層アパートの10階以上、15階近くの高さがある高架線を走るので、モノレールのようでスリルがあります。ここに来てようやく台湾に来てよかった、という気になりました。やっぱり空港より鉄道の方がいいです。町は夕暮れ、公園でタンクトップ型のユニフォーム姿でバスケットをやっている少年が見えます。暖かいところなんだな、と思います。また地下に潜って台北車站(駅)につきます。