大晦日といえば紅白歌合戦ですね。子供の頃はこの日が本当に楽しみでした。当時はレコード大賞も31日で、レコード大賞を誰が獲るか、ワクワクして見ていました。
そのあと、レコード大賞に出演した歌手が9時になると紅白に間に合うのかどうか、こちらもドキドキでした。そして怒濤のように紅白歌合戦が始まり、大晦日の夜は年明けの12時過ぎまで起きていていい、ということで特別感がありました。
そして「ゆく年くる年」。賑やかなステージから急に静かになり、「ゴーン」という鐘の音。昭和の時代は民放局がNHKに対抗して全局同一内容の、民放版「ゆく年くる年」を放送しており、うちではこちらの方にチャンネルを変えることが多かったのです。年に一回、民放どこのチャンネルを回してもみな同じ番組、というのがいつもと違って不思議で、かつ面白く感じたものした。
各局、少しずつ画質が違って、TBS系は画質がNHKに近く品のよい画質で、日本テレビ・フジテレビ・テレビ朝日系はベタッとしている、という、いつもなんとなく感じていたことを改めて認識する機会でもありました。「画質」をうまく表現できませんが、当時なぜそうだったのでしょうか?機材の関係だったのでしょうか?
昭和の時代は、年明け、深夜1時から、地方ではテレビ東京で大晦日に放送されていた「年忘れにっぽんの歌」を放送することが多かったのです。今でも放送局の少ない地方ではそうなのでしょうか?中学生になるころから、これを見るようになり、「懐メロ」好きになりました。当時は「にっぽんの歌」「レコード大賞」「紅白歌合戦」の3つをハシゴすることが大物歌手とされていたのでした。歌好きの視聴者もそれを追いかけていたのです。
今はすっかり歌にも疎くなり、「レコード大賞」はつけているだけ。長すぎる、と感じます。「紅白」もいまだに見ていますが、昔ほど熱中してみているわけではありません。紅白のあとはテレビ東京系の「ジルベスターコンサート」を見ることが多くなりました。クラシックには疎いのですが、この番組がいちばん年越し感がありますので。
そのあと、「朝まで生テレビ」を見て、眠たくなったら寝ます。そして初詣。近頃は近所の神社に深夜に行くことが多いです。
いつも早朝のNHKの「舞楽」か、2日頃の「伊勢舞楽」を見ようと思いますが、寝過ごすことが多く、どちらか一方を見られればいいかな、という程度。「爆笑ヒットパレード」あたりまで見ることもありますが、それでおしまい。
正直なところ、ネット時代になって、テレビは大きなニュースがあったときと、年末年始に伝統行事のように見るだけになってしまいました。紅白の視聴率というのは、他の番組と比べるよりも、初詣に行く人の比率、年越しそばやおせち料理を食べる人の比率、鏡餅を飾る家庭の比率、と比べるべきものだ、とさえ思います。
今夜も、いつもの年のように紅白を見て、「今年も紅白を見ることが出来た。とりあえず乗り切ったなあ」と感慨にふけることができるでしょうか?