写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

05 筑豊本線(1999年8月2日)

 さて、この前の続き。小郡15:22発の電車に乗って、下関で途中下車した後、もう一度その列車(といっても増結された部分に乗ったので別の列車のようなものですが)で小倉16:55着。そして小倉駅を17:07発の快速電車に乗って出発しました。このまま博多に行っても良かったのですが、少し元気が残っていたので黒崎駅で17:23に下車して筑豊線経由の17:27発博多行きに乗りました。

 

 連絡線を渡って折尾駅から筑豊線に入ります。ここは珍しい複線非電化路線なので対向線を見ようと思いましたが、2両連結のディーゼルカーは夕方時で満員、なかなか眺めることが出来ませんでした。しかも変な頭の色をした兄ちゃん集団が何回も2両の車内を行ったり来たりして目障りです。この車両は私が小学生の時に買った列車図鑑で最新型の汎用型ディーゼルカーとして紹介されていたキハ67型でした。筑豊地区に重点投入されていたので初乗りでしたが、かつての最新型もくたびれていました。しかし転換クロスシートなので快適ではあります。

 

 筑豊線は電化工事をしていました。これは驚きでした。貴重な非電化複線がなくなるのは残念ですが、北九州市と福岡市の通勤路線の役割を果たしていますから、仕方のないことかも知れません。豊肥線も一部電化されますし、まだ結構電化予定路線というのはあるのではないでしょうか?

 

 直方、飯塚とかつての炭坑都市を過ぎていきます。途中昔風の風情のある駅舎もありましたし、ディーゼル機関車牽引の50系の赤い客車列車も久しぶりに見ました。今時客車普通列車は貴重です。時刻表を確認すると、この客車列車の記載はなく、何か事情があったのかも知れません。確か飯塚あたりで単線になり、桂川というところで筑豊線と分かれて篠栗線に入ります。

 

 この線は昭和43年だかにできた福岡と飯塚をショートカットする路線です。福岡の通勤路線的意味もあるようで、営業成績がいいのか、幹線扱いです。ですが乗ってみると意外と深い山の中を走り、高い鉄橋を渡ったり、長いトンネルがあったり、ダムが見えたりと山岳路線の雰囲気です。結構難工事だったのではないでしょうか。ですが福岡平野に出るとどうということもなく、博多駅19:22着。これで山口行き旅行は終わりです。

 

 筑豊本線室蘭本線は石炭輸送線として建設されたので、性格が似ています。まず、非電化複線の区間があることが似ています。それから、室蘭~東室蘭にあたるのが若松~折尾の区間でしょう。この区間は今や盲腸的存在になっていて、筑豊線の場合、かつて貨物線だった黒崎~東水巻間の渡り線が鹿児島線直通のため利用されて、折尾駅から離れたところにホームがつくられ、その説明が時刻表にも載っていました。

 

 折尾~桂川間が室蘭線では東室蘭~沼ノ端間にあたります。このあたりは列車運転が頻繁です。特急は走っていませんが。しかし(当時から)15年前ぐらいまで筑豊線を走る特急の設定があったはずです。篠栗線が大都市に直結する千歳線の役割を果たしますので、桂川~原田間は室蘭線の沼ノ端~岩見沢間に相当します。いずれもローカル線化し、1両のディーゼルカーがのんびり走っています。