札幌中心部や私の住んでいる地域では、駅のエスカレーターに「片側あけ」の習慣があります。これは札幌周辺に限ったことではなく、東京でも大阪でもこの習慣があるということです。東京と大阪では空ける方が反対だそうですが、とにかく空けているようです。空けている片側は、急いで歩く人のために空けているのですね。
ところがこの習慣をやめさせよう、というキャンペーンがあります。エスカレーターを歩くのは危険、エスカレーターの故障の原因になる、というのです。
故障の原因になるなら、歩いても壊れないエスカレーターを開発すればいいのに、と思いますが、そういう技術革新の方へ話が行かず、「マナー」とされているものを変えさせよう、としているのはある意味残念だな、と思ったりもします。
実は私、せっかちなので、エスカレーターの乗り口が片側だけ列をついている時は、空いている側に乗り込むことが結構多いのです。片側が空いているのに何でみんな乗らないのだろう、と思いながら。それでも同調圧力というのか、空いている方に乗ると、歩いてしまいがちですね。これはよくないのかな、と思うことは思うのですが、空いている側に乗った時は立ち止まりにくいものです。
これは日本だけの習慣なのかと思いきや、今回、ソウルへ行って駅のエスカレーターに乗りこむと、やはり片側あけの習慣があるのです。それで興味を持ち、その後周遊した香港・バンコク・台北各都市でも観察したところ、この4都市すべてでエスカレーター片側あけの習慣が確立されていました。どちら側を空けているのかまではソウル・香港では気にしていなかったのですが、バンコクと台北では同じ側を空けていました。
それはともかく、これだけ少なくともアジア全体に広がっているのであれば、日本の一部で「片側あけはやめましょう」というキャンペーンを展開しても、あまり効果ないだろうなあ、と思ってしまいます。
もっとも、コンビニで買い物したとき、袋をくれなくなったのは、これまた4都市、そして日本で共通の現象でした。「エスカレーターの片側に立つのをやめようキャンペーン」も、世界的にキャンペーンをすればいいのかもしれませんが、それでも難しいかな、とは思いますね。