十分の商店街を1時間ほど見物して、十分駅に戻ります。こんな山あいを走るローカル線の駅でもICカードのカードリーダーの機械が備え付けられていました。11時30分頃十分駅に列車が到着します。四両編成でした。最後尾に座ります。やはりロングシート車でしたが、座席番号と内側窓側の表示があり、クロスシート車を改造した車両のようでした。せっかく川沿いに走る眺めのいい路線なのに、クロスシートのままにしておけばよかったのに、と思います。
11時35分に列車が出発してすぐに滝があるはずですから、もう一度見ようとして、外を眺めます。スマホの地図を見ると、行きに見かけた支流から本流に流れ込む滝ではなく、本流にも「十分瀑布」という滝があるはずです。往復ともに小さい支流の滝の方と吊り橋は見えたのですが、「台湾のナイアガラ」だという、本流の大瀑布は見えませんでした。
滝は鉄橋を渡ったところにあるようなので、もしかして反対側の窓から見えるのかと思って、慌てて席を移ってみましたが、やはり見えませんでした。慌てて席を取ったので見損なったのでしょうか?列車から滝が見えるのかどうなのか、そもそも列車から本流の滝が見えるのか、それともさっき見た支流からの滝が「十分瀑布」なのか、モヤモヤが残ります。
40年以上前(1980年)に書かれた宮脇俊三氏の「台湾鉄路千公里」という本に車窓からこの滝を見たシーンがあったはずです。乗ったときはうろ覚えでしたが、滝が見えた、と書かれていた気がします。この旅行記を書くにあたって読み返したら、やはり本流に滝があり、それが見えた、と書かれてありました。