ハノイ・ドンスアン市場を出て少し歩いていましたが、この辺りはハノイの旧市街で、ごちゃごちゃしています。
かなり昔、30年以上だと思いますが、ベトナムを紹介したテレビを見たことがあります。その時にはボロボロの白い路面電車が走っていたのが印象的でしたが、かなり昔に廃止されたようでした。
ハノイにはその後、都市鉄道がありません。最近郊外に都市鉄道ができたそうですが、 中心部にはありません。私にとって得意の鉄道が使えず、バスは不安なので、タクシー頼みになってしまいます。鉄道があればなあ、と感じてしまいます。
街を歩いていると、「シクロ」という人力自転車が、観光客を乗せています。これは自転車の前に客を載せる人力車のような座席が付いています。これは値段交渉制でしょうし、また、観光客向けのものと思われます。ですから割高でしょう。
ですが足も疲れてきたし、試しに乗ってみようかと思います。翻訳ソフトで値段を聞いてみると、20万ドンと言われます。こちらが、10万ドンと提示するとOKしました。ということでこれに乗ります。600円ほどですね。まあ割高なのかもしれませんが、これぐらいならいいかな、という価格です。
自転車に乗っているのは若い男の人です、ちゃんと目的地であるホアンキエム湖に行ってくれるのが不安で、スマホで現在位置を確認しながら行ったのですが、少し遠回りしたものの、ちゃんと目的地のホアンキエム湖へ行ってくれました。
何で遠回りしたのか、メーター制でないのでハノイの旧市街のごちゃごちゃしたところを見せてくれるサービスだったのか、それとも一方通行の都合かなんかだったのか、よくわかりませんでしたが、ハノイ旧市街の趣のある町並みを見ることができました。
ですが古い建物が密集して、さまざまな商店が軒を連ねていますから、歩いてみるともっと面白かったかもしれません。ハノイは要領を得なかったため心残りが多く、もう一回訪れてみたくなりました。
ホアンキエム湖入り口に着き、降りるとき、「チップ」と言うので、2000ドン渡すと 少なすぎたのか受け取りませんでした。後で確認すると 2000ドンは 10円ぐらいの価値しかないようです。これでは受け取る価値がないと思ったのでしょう。
ちなみにベトナムは硬貨がなく、全部紙幣です。これも支払いのときわかりにくくなっている原因になっていると思います。どうも通常使われている紙幣だけで9種類もあり、種類が多すぎ、しかも大きさや色こそ違いますが、みんなホーチミンの肖像です。さらに困ったことには、ドンの下3桁を省略する習慣があるようで混乱します。下3桁を省略して10Kなどという表示をすることもあるようです。当初、下2桁を省略しているのと思い違いをしたケースもあり、支払いにかなり混乱しました。
ベトナムは1ドンの価値が低く、支払いのとき何十万ドンという支払いをしなければなりませんし、何万ドン、何十万ドンか、値段が分かりにくいのです。韓国ウォンも桁が多い通貨ですが、韓国の場合は、ウォンが日本の10分の1と考えておけばなんとかなります。
ところがベトナムドンの場合は、1円が168ドン、四捨五入しても170ドンという中途半端なレートです。ですから、ぼったくりにあってからは、いちいちスマホの電卓機能で確認し、日本円に換算してから支払うようにしていきました。