写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

90  平成コメ騒動を思い出す

 このところ、コメ不足なのか、買い占め、出し惜しみなのか、スーパーの棚からコメが消えました

 

 以前玉子が店頭から消えたり、ウナギやサンマが食べられない、と嘆いたりしたことがありましたが、コメはそれとは訳が違います。私は米への執着が強いですから、コメなし生活は怖いですね。

 

 30年前、確か1993年から94年にかけてだったと思いますが、「平成コメ騒動」というのがありました。このときは、冷害で大凶作になり、GATTウルグアイラウンドでコメ市場開放を求められている中、「一粒たりとも輸入しない」と言っていられなくなり、やむを得ず緊急輸入に踏み切ったのでした。

 

 当時、ちょうど同じ街に住んでいましたが、しばらくは親が送ってきた産地記載がなく、白濁米が多いあやしい国産米を食べていました。そして、それがなくなると、その後はカリフォルニア米やオーストラリア米、中国米を順番に買っていました。

 

 今はなくなった近所の生協でコメを買っていましたが、確か、中国がパンダ、オーストラリアがカンガルーの絵のついた袋でした。でも、カリフォルニア米の袋に描いてあった絵は何だったか覚えがありません。もしかしてライオンだったかな、と思いますが、アメリカとは関係ないし、アメリカを代表する動物って思い浮かびませんから、思い出せないのでしょう。

 

 それはともかく、この3つは国産米には劣るかな、と思いつつも普通に食べていたのですが、最後に象のマークのタイ米を買いました。確か投げ売り状態で3キロだったか5キロだったかが100円でした。

 

 ですが長粒種のインディカ米で、普通に炊いたらおいしくなくて、食べきれず、最後はやむを得ず半分くらい捨てた覚えがあります。私は極力食べ物を捨てないようにしているのですが、これはさすがにダメでした。

 

 今ならタイ料理でも作ったり、カレーを合わせたりできるでしょうが、当時はタイ料理というものも知らず、持て余してしまったわけです。日本にせっかく輸出してあげたのに、という声がタイであったそうですが、やはり当時はタイの食文化に対する日本人の理解度も低かったというわけです。今ならたまにインディカ米を買って食べたいけど売っていないな、と思うくらいなのですが。

 

 過去にこういうこともあったので、まあコメ不足はあり得る話なのですが、それにしても今回は無防備でしたね。いつ何がなくなるかわからないものです。スーパーにいっぱい食べ物が並んでいますが、これ、いつまで持つのかな、と思うことがあります。

 

 先日の新聞記事では、家庭用米が不足で、業務用米はあるとのこと。確かにコメの棚が空っぽなのに、弁当やおにぎりはありますし、食堂でも普通にライスは出ますね。家庭用米は銘柄にこだわることが多いので、銘柄米が不足してるらしいとのことでした。

 

 確かに私も銘柄米にこだわって、今、家に残っているお米は先日はわざわざコシヒカリを選んで買ってきたのでしたが、今は銘柄米でなくてもいいから、お米ちゃんと売ってほしいなあ、という心境です。