多くの記事、あるいはブログでも言及されていますが、今年の冬に発売される「青春18きっぷ」が改悪され、自動改札が通れるようになった代わり、連続5日間、または3日間の使用期間、となる、ということになりました。私の場合、一緒に旅行するような知人がいないので、複数人利用ができなくなるのは痛くありませんが、日にちを空けた利用ができなくなるのは大変痛いですね。
私の場合、若い頃はこの「青春18きっぷ」を使って山口から北海道まで行ったこともありますし、その他数え切れないほど何度も利用しました。ですがここ数年は居住地の変化、コロナ禍、海外旅行に目が向いていたことなどが重なり、この切符を買うことはありませんでした。
ただ、私の場合、「乗り鉄」が使う普通の利用方法とは違う目的で利用していた時期があります。
というのは、4年ほど前まで郡部の田舎に住んでいたときのことです。田舎暮らしで車を持っていなかったので、1~2週間に一回、買い出しやその他の用件をあれこれこなすため、1日ががりで札幌まで出かけていました。そのときのことは、ネタ切れにでもなったときに古旅行記の形で掲載するかもしれませんが、大体朝一番の列車で札幌に向かい、帰りは最終列車で帰っていました。
通常期は、地元の駅から列車に乗り、小樽駅で現金精算し、「一日散歩きっぷ」を買ってから札幌に向かい、帰りは札幌からそのまま帰る、という行程であることが多かったのです。地元の駅では「一日散歩きっぷ」を売っていなかったのですね。
ですが春夏冬の「青春18きっぷ」期間の場合、このきっぷを利用すれば、いつもの半額ほどで往復できました。ちょうど一日行程でこのきっぷをフルに有効利用できるところだったので、これが大変便利だったのです。
夏場など、2枚買って毎週出かけていました。行きは寝て行けるし、帰りはちょうどいい読書タイムになっていました。
私の住んでいた町でもこういう利用方法で使っていた人は他にはいなかったと思われますが、レアな使い方だと思われますので、参考までにあげておきたいと思います。こういう使い方をしていた人もいるのだよ、と直接JRにメールでもすればいいのかもしれませんが。
まあ世間には今回の「改悪」で困っている人がいっぱいいるでしょうから、それを承知で「改悪」したのでしょうけどね。
自動改札適用はそう問題ではないと思いますが、それならなんで一日通用券を5枚1セットで売らないのかな、と思います。
いろいろな記事を読むと、どうも金券ショップ転売対策らしい、ということですが、最初に買ったときはJRで買うわけですから、JR側がなぜそこまで金券ショップ対策に神経質にならなければいけないのか、今ひとつ腑に落ちません。
そもそも、「青春18きっぷ」といいながらも、若者の利用者より、ちかごろは大人の利用者が圧倒的で、学校休みの閑散期対策と若者の鉄道旅行利用喚起、という本来の目的はもはや失われた、JRグループも独自路線化が進んできて、こういうグループ全体にまたがるきっぷは面倒くさくなった、などの事情が考えられますね。
使いにくくなったので、私ももうめったに買うこともないでしょうし、廃止に向かっているのかもしれませんが、「改悪」の多い昨今、またもとのような通用期間内日時を自由に5日間使える、という形に戻してくれないかな、とわずかながらのはかない期待もしています。今回の改悪は非難囂々を承知でやったのだろうから、再改善は難しいのでしょうけど、それでもこうして意見表明はしておきます。