写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

10 3日目台北の夜 誠品書店と四平街商店街など(2019年3月30日)

 3日目の夕方、台北からMRT赤線中山駅、乗り換えて緑線松江南京駅へ。今日は少しいいホテルです。とは言っても一泊5000円ほどですが。予約サイトで「メドウホテル」となっていましたが、「密都大飯店」という名前です。駅からかなり離れていますが、それでそこそこの部屋なのに比較的安いのでしょう。一日目だと不安ですが、台湾にも慣れてきたし、ストリートビューで予習しましたので迷いません。途中、下町風の商店街がありました。

 

 ホテルは古そうですが改修していますし、広いです。ひと休憩して、辞書と時刻表が気になったので出直します。ガイドブックには「誠品書店」という本屋が載っています。駅地下街のおしゃれな部分にもありましたが、地下のあまり大きくない店なので辞書も時刻表もありませんでした。本店らしき店は台湾一の店だというので、そこに行って、なかったらあきらめることにします。

 駅までの道はさっきと変えて、「四平街商店街」とかいう下町風の商店街を抜けます。アーケード代わりに道路の上に飾り付けがしてあります。松江南京駅から今度黄線(正確にはオレンジらしい)で一駅、忠孝新道駅で乗り換え、青線市政府駅へ。

 

 行ってみると新興国新都心といった趣で、大規模なデパートやショッピングビルが林立しています。デパートだけでも4つぐらいあるようです。韓国の江南地区を思い出します。地元の中上流はこの辺に繰り出すのでしょうね。また新光三越もあり、微風という百貨店もあります。目指す誠品書店ですが、書店と言うよりデパートに近く、食品売り場はないようですが、いろいろ売っています。エスカレーターを上がって本屋へ。台湾一というだけあってでかいです。台湾もこれだけの本が売られているんだな、と思います。

 

 ですが時刻表もやはり見つからず、辞書も例によって日中辞典は各種あるのに中日辞典はプラスチックケースに入った語彙数の少なさそうなのが一つだけ。しかも開けてみると、並び順が台湾独特の発音記号である「注音字母」順で漢字が並び、漢字ごとに語句が並んでいる、という配列です。これではネットの調べ物には使い物になりません。どうしようか、と躊躇しましたが、ここで買わずにおくと後悔しそうなので、これを、その対になっている日中辞典といっしょに買いました。計980元。どうも台湾人にとって、「中日辞典」というのは実用性が薄いのかな、と思います。ここまで品薄だとはまったく意外でした。レジでごちゃごちゃ言われますががわかりません。紙袋が手提げ式でなかったのでジェスチャーで手提げ袋にしてもらいました。

 毎日汗だくで、しかもLCCは荷物制限が厳しいので、服をあまり持ってこず、現地調達しなければいけません。昼間もウロウロしましたが、結局ユニクロにしよう、と思いました。統一何とかという百貨店にユニクロがあります。ところが行ってびっくり。日本のユニクロよりかなり高いのです。下着一枚が290元。日本円で1000円近くです。なんだこれ、と思います。日本ならこの値段は3枚セットでしょう。Yシャツも990元というから4000円近く。台湾ではぼったくっているなあ、と思います。ここで買わずにいると明日困りますからやむを得ず下着だけ買います。またマニュアル接客でわからないことをごちゃごちゃ言います。帰って開けると化繊の入ったよく伸びる下着でしたが、それでもなあ、と思います。帰り千歳空港にもユニクロがあり、覗いたら下着は同じものかわかりませんでしたが、500円ぐらいでした。

 

 この前後にいろいろ店を覗きます。このあたりのデパートの地下だったか、それとも台北のおしゃれな地下街だったか忘れましたが、いろいろなスポーツカジュアルブランドが並んでいるところで、おなじみのadidasnikeに混ざって「superdry」というのがありました。漢字で「極度乾燥しなさい」と書いているのもあります。台北の町で着ている人を一度見かけました。なんかの偽ブランドなのかと思っていたのですが、堂々と台北のおしゃれな店が並ぶところで売られているので、ブランドのようです。日本には進出できないのでしょうが、台湾だって漢字文化圏ですから、「なんだかなあ」と思わないのでしょうか?

 

 あと、「Yokosuka」と書いていあるTシャツ姿の少年も見かけました。ファッションは日本と同じようにadidasの細身のジャージが流行のようです。asicsやmizunoも見かけました。特にmizunoは時々見かけ、それなりのブランド認知を受けているのかな、という印象を持ちました。

 

 外に出ると、なんと台東で食べ損なった「池上便当」の店があります。地元の駅で駅弁が食べられず、大都市にはある、という本末転倒の状態が台湾でもあるようです。買いませんでしたが。夜ご飯を食べていないので、フードコートを覗きましたが、混んでいたので見送ります。

 地下鉄で帰ります。青線市政府駅から遠回りをして西門駅まで。そこで乗り換えて緑線(松山新店線というようです)で松江南京駅へ。これで乗った区間がつながりました。どうでもいいことですが、そういうことが気になる性分です。台湾の地下鉄は座席がプラスチック製ですが、一部クロスシートがあります。優先席は「博愛座」と表示されています。なんとなくわかりますね。

 

 ホテルに戻りますが、途中でYシャツを買います。さっき通り抜けた「四平街商店街」「男装」と表示されている店がありました。ユニクロでいいのがなかったらそこで買おうと思っていたので入ります。台湾の庶民的な商店街なので開放的です。おじさんが食事中のおばさんをせき立てて接客させます。子供がうろちょろしています。言葉が通じませんから身振り手振り。

 

 おばさんが今着ているYシャツの襟のサイズを見ようとします。そのあと、今度はメジャーで測ろうとしますが少しきつい感じではかります。もう少し大きいのを、と意思を伝達しますが、しゃべっていないし、どうしたのか覚えていません。ですがなんとなくわかったらしく、少し大きめのを出してきます。白いのを一枚買いました。590元。ユニクロよりかなり安いです。翌日着たらちょうどいい大きさで、「Made in Taiwan」と書いてあり、これはいい買い物でした。

 

 この台湾らしい商店街が気に入り、今度は角のフルーツ屋カットフルーツを買います。台東で見た、「釈迦」などもあります。まるごと1個は買えませんが、パックに何種類か詰めたものがあり、これがいいや、と思います。買おうとしたら店のおばさんは外国人接客が苦手なのか若い兄ちゃんに接客させます。パパイヤとかも勧められましたが、1種類しか入っていないので、3種類セットを買います。

 

 イチゴとパイナップルとグアバ。ホテルに戻ってから食べましたが、イチゴは甘かったものの日本でおなじみ。グアバはやや食べづらく、さほど甘いとも思いませんでした。皮の部分まで食べましたが、残すものなのかもしれません。ただ、パイナップルだけは柔らかくて甘く、こんなにおいしいものなのか、と思います。日本だと筋張っていてあまり甘くないか、缶詰ですから、いい印象がなかったのですが、台湾のパイナップルはおいしいなあ、と思います。50元でした。
 
 結局まだ夕食をしていません。ですがこれも行きの時、目をつけていた店があります。高架道路との交差点のところに「洪師父」という小ぎれいで、日本によくあるチェーン店みたいな店があります。今日は一日台湾の庶民的な店ばかりで、安かったですが微妙な感じでしたので、最後はちょっと雰囲気の違う店にしよう、ということで、入りやすそうですし、この店に入ります。

 

 先客はおじさんひとりですいています。あとで日本人カップルが入ってきました。牛肉麺の専門店のようで、何かの賞を取ったらしく、トロフィーを持ったシェフの写真の広告があります。若い女店員がメニューを持ってきます。牛肉麺の中で一番良さそうなのを選びますが、どうもセットになっているようです。ジュースかおつまみ的なものを1つ選ぶようです。「決明子茶」にします。あとは昼に見た、ゆで野菜が妙に食べたくなったのでそれを取ります。意思がうまく通じないなか、「おつまみ」と店員が言います。

 

 見ると目の先に中国語と日本語で「おつまみ」と書いている冷蔵ケースがあります。どうもそれも注文したと思われたようで、伝票に書いてあります。うす甘く冷たいお茶を飲んで待ちます。結構おいしいです。かなり時間がかかりましたが牛肉麺登場。

 

 おつまみは、と意思を伝えようとすると、セルフサービスのようでした。キュウリの浅漬けのようなものをとってきます。牛肉麺というのも台湾名物でガイドブックに載っていたものの、麺類を夕食に食べる気にならず、食べるつもりはなかったのですが、結局入りやすそうだったので期待せずに入りました。

 

 ですが食べてみると、これが大ヒットでした。私の大好きな韓国の「カルビタン」と同じ牛肉スープなのです。麺は太くてやや固かったものの、これなら大好物です。夜ご飯でようやく大ヒットを当てました。ただし会計は牛肉麺・おつまみ・ゆで野菜で計400元。1000円をかなり超えます。台湾は今でも日本より、そこそこ物価が安いな、と思っていたのですが、やはりそれなりのところではそれなりの値段のようです。

 

 ということで帰ってフルーツを食べ、頭洗ったのでどうしようかと思ったのですがせっかくですから風呂にも入って寝ました。