写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

07 4日目ソウル午前中 白砂マウル・ソウル駅など(2015年1月11日)

   4日目、1月11日日曜日。昨日は起きたら8時でびっくりしたので、目覚まし時計を借りて早めに起きます。効いていなかったオンドルは布団を温めるらしく、起きたら寝汗をかいていました。

 

 今日は昨日に引き続いて韓国版ストリートビューである、ロードビューで見て興味を惹かれた街めぐりです。

 

 まず、ソウルの最奥部にある「最後のタルトンネ=丘に広がるスラム街」である「白砂マウル」見物。昨日の北村地区でさえ注目されるようになったのは最近ですから、ここは本当にマニアックです。地下鉄だけでは行けません。路線バス初乗りです。88年に大学の時一度ぐらい乗りましたが、このときは韓国人学生引率のもと、集団で乗りましたから、ひとりではじめて。失敗すればとんでもない時間ロスになるので、不安です。

 

 とにかく、以前読んだブログの案内をメモしておいたので、それに沿って行きます。その前に昨日行きそびれた楽園洞一帯を見物。ここには、道路の上に楽器ショップが入っている「楽園商街」というビルが建っていて、日本にはないので面白いです。ですが朝早く、店も開いていなさそうなので建物を見るだけ。どうやら口論しているおじさんたちがいます。この奥も迷路のような小路がありますが、7時過ぎでまだ夜明け前。ウロウロしただけで終わりました。ここもロードビューの通り。

 

 地下鉄1号線で、鍾路3街から出発。途中で国鉄に乗り入れるので、地上区間に出たら、ようやく夜明け、といったところでした。道峰山というところで降りて、7号線に乗り換え。下渓という駅で降ります。郊外の団地街です。ここでバスに乗ります。ブログには白砂マウルの入口まで行く、いくつかのバス路線が紹介されていたのですが、見つけたバス停にはそのうち1141番の表示があります。ところがそれがなかなか来ません。バス停の案内を眺めていると、どうやらそれ以外の路線でも大丈夫そうです。ということで、1221番というのが来たので、それに乗りました。

 

    韓国のバスは乱暴な運転をすると聞いていたので心配でしたが、乗るときの運転士の愛想もよく、運転も乱暴という印象はなかったです。終点まで乗っていればよいらしい、ということがわかり、団地街を回って、最後はひとりになりましたが、無事目的地の中渓本洞というところに着きました。ここがいろんなバスの終点になっているようです。

 

 そこから奥に入っていくと、近代的な団地街が一転してスラム街になる、ということになるのですが、これまたロードビューで見た通りです。全然迷いませんでした。坂を登っていきます。確かにオンボロな家が並んでいます。屋根をビニールシートで覆っている家もあります。ですが結構いい車が前に止めてあったりします。思ったほど貧困でないのかもしれません。ただ、ほとんどの家が練炭を使っているようで、練炭の形をしたピンク色の灰が置いてある家が多いです。「タルトンネにアートを」という運動があると聞いていましたが、やはりソウル芸術高校、と書いている壁画があったり、あちこちにペンキ絵の壁画が描いてありました。

 

 上まで上がって降りてまた上がって、というのを繰り返すとしんどいです。ここの人たちはこれを毎日やっているのかなあ、と思います。まあ今は車を使う人が多いのでしょうが。オンボロな教会から賛美歌が聞こえてきます。これは何ともいい感じでした。

 

 坂道の脇にはゴミがたくさん落ちています。これはスラム街っぽいです。ここは保存されるという情報もあったので、将来、北村みたいに観光的に開発されるのかも知れません。今のところ壁画を除くと、そういう雰囲気ではなく、さりとて治安が悪そう、という感じでもなく、まあ、いって良かったかな、という感じでした。

 

 タルトンネを一通り回って降ります。中渓本洞のバスの終点に戻りますが、たくさんバスがあってどれに乗ればいいかわかりません。まあどれに乗ってもどこかの地下鉄の駅に着くのだろう、と思って、1142番のバスに乗り込みます。ソウルのバスは幹線が青、支線が緑に塗ってあります。行き帰りとも緑のバスです。バスも地下鉄と共通の交通カードでOKでした。しばらく乗っていると地下鉄上渓駅というところに着いたので、そこで降ります。そこから4号線双門駅へ。

 

 ここは88年に行ったとき、ホームステイさせてもらった家があったところです。ところがロードビューで見てもどうもそのときの面影が全くないので、どうなっているのか探検です。

 

 記録に残っているのを見ると、この駅で降りて、放鶴1洞というところにある家に行ったことになっていますが、これがまず変。駅からその放鶴1洞まで、かなりの距離があり、30分ぐらい歩きます。実際に行っても全然思い出しません。

 

 確か高圧線のある住宅街の通りを少し歩いたくらいでたどり着いたはずですが、ロードビューで見てもその高圧線がどうしても見つかりませんでした。そのときはホームステイ先の韓国人大学生のお兄さんに連れられて歩いたのですが、他人について歩くと、やはり地理感覚ができないのでしょうか?それとも大規模な再開発をやったのか、根本的に間違っているのか、よくわかりません。

 

 日曜なので教会の前に人が立っているのですが、その教会の前をウロウロするので、怪しまれたのではないかと思います。だいたい住居表示が変更になっていて、旧住所は一部の家に表示されているだけで、これもあてになりません。結局全然見当つかないまま、あきらめて国鉄放鶴駅へ。この駅はどうもその家があったらしきところからすぐで、ますますおかしいなあ、と思います。まあその家に手紙でも送ったらよかったのかもしれませんが、27年ぶりに突然そんなことしてもなあ、と思ったのでしませんでした。

 

 放鶴駅から1号線倉洞、そこで乗り換えて4号線ソウル駅。ロッテのアウトレットがありました。それをちらっと見て、両替窓口があったので両替。物価が思ったより高かったので1万円追加で両替です。日曜なので混んでいます。30人待ちでした。窓口の女性は、ちょっとでも来なかったらすぐ次の番号を呼び出すので、思ったより進むのが早いですが、呼ばれたらすぐ行かないと飛ばされるので番号をしっかり確認しておかなければなりません。

 

 この窓口をやっている銀行は企業銀行といって、横の広告には、「企業銀行は誰でも利用できる銀行です」と書いてあり、韓国版のど自慢の司会をしている、「宋海」という老タレントの写真が入っていました。どうやらこの銀行、韓国の一般民には企業間取引をする銀行、というイメージを持たれているのかなあ、と思います。ようやく順番が来て、両替。1万円で9万ウォンにしかなりません。円安だなあ、と思います。

 

 そのあと駅の上の韓国料理店に入ります。腹具合がいまいちですが、せっかく韓国に来たので韓国料理を食べたいです。そこであっさりとした冷麺を頼みました。平壌式のムル(水)冷麺という、辛くないやつです。冬なのにどうかな、とは思いましたが。麺は非常に細く、店員がはさみで切っていきます。これもかなりおいしかったです。7000ウォン。