写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

04 1日目夜 ドンムアン空港から民泊にたどりつく(2020年1月7日)

 さて、飛行機を降りると、やはり一瞬ムワッとします。長い通路を通り、入国審査場へ。バンコクには2つ空港があり、この飛行機はドンムアン空港という空港に着きます。この空港は古い方の空港で、今は国内中心だそうです。羽田や韓国の金浦空港にあたる空港のよう。国際線でもLCCはこちらにつくようですが、多分こちらの方が規模が小さいので助かります。大邱ウラジオストク並みかと思っていたのですが、それよりは結構大きい空港でした。建物は少し古めのようですが、その分異国感があります。

 入国審査の前に両替所が数軒あり、それぞれの銀行のブースから手招きをして、客引きがすごいです。そのうち1つに行ってとりあえず3万円両替。係員は愛想がいいです。でも隣の女性係員が同じ銀行なのに「チィッ」と口をならします。そんなに競争が激しいのでしょうか?3万円が7890バーツ。だいたい1バーツ=3.8円ぐらいでしょうか、バーツという通貨単位を知っていただけでしたが、台湾元と同じぐらいです。一応、1バーツ=4円と考えることにします。

 入国レーンに並びます。やはり中国系と思われる人が多いです。ASEAN専用レーンが外国人用とは別にあり、やはり東南アジアなんだな、と思います。入国審査官はタイ人の若い坊主頭の男性。指紋を3種類と写真を撮られます。審査官はうまくいかない人には外に出てやり方を優しく指示しています。私の番が来ました。私はいつも指紋がうまく採れません。なんとかやりました。審査官は愛想がよく、「ありがと」などと言います。最初に出会うタイ人が愛想がいいとその国の印象がよくなりますね。

 外に出てエスカレーターを降ります。1泊目のすったもんだした民泊の業者からは20:00に空港の3番出口で待つようにという連絡でした。こちらとしてはよく到着ロビーで名前を掲げて待っている業者がいますのでこういう風にして欲しかったのですが、「建物の中に入ることはできない」とのことでした。仕方ないのでそこにいって確認することにします。

 到着手続きが済んでまず3番出口を探しましたが、到着ロビーの目の前ですぐ見つかりました。車が数台停まっていて、出迎えのため待っているようです。ははあ、そういうことか、と思います。車を離れて中まで迎えに行くことはできないようです。夜なのに建物の外に出るとムワッとして大丈夫か、と思います。

 入国審査が終わったのが18:30過ぎ。まだ一時間半あります。ということであちこち歩き回ります。着く前はもっと早く来て欲しかったのですが、時間に余裕があったのでかえってよかったです。古い公衆電話が結構あったので民泊業者に連絡しようかと思ったのですが、下手な片言英語ではかえって混乱するし、料金もわからないので、やめました。

 朝にサンドイッチを食べただけなので、食事をします。でもタイ料理などほとんど食べたことがないので大丈夫かと思います。さりとて、いきなり洋食なんかは嫌です。ウロウロしていると、海南鶏飯」と書いてある店がありました。タイ料理なのか、南方系の中華料理なのかよくわかりませんでしたが思い切って入ってみます。

 

 とりあえず無難そうなカニチャーハンを頼みました。食べてみるとおいしいです。こんなことで、この国は大丈夫だ、という気になりました。174バーツと書いてありましたが、請求は191.40バーツ。サービス料か税金がかかるようです。空港内にしては庶民的な雰囲気の店ですがそれなりの値段です。

 そのあとセブンイレブンがあったので行ってみました。タイ文字の品がほとんどですが、日本製品や日本企業の製品が目立ちます。歯磨きセット、カミソリ、それに明治コーヒー牛乳、抹茶ポッキーを買いました。計184バーツ。ロシアや台湾と違ってハングル表示のものはほとんどありません。まだ日本企業が強い地域のようです。他のセブンイレブンでも「辛ラーメン」の類しか見かけませんでした。カミソリはロシアも含め、これまで行った国ではどこへ行ってもGilletteの製品でした。

 事前に調べたところ、ドンムアン空港からドンムアン駅に向かう通路の入口がわかりにくい、との情報があり、それを確認しに行きます。確かに入口は小さく、目立ちませんし、階段を昇ったり降りたり、白くて小さいドアを開けて駅に向かう通路があります。事前にネットの動画などを見ていたのでわかりましたが、何も見ないで行くと、目の前に駅があるのにどうやって行くかわからないでしょう。最終日に泊まる空港直結の高級ホテルの通路はさすがにすぐわかりました。ここへ行く通路の途中にその小さな白い扉があるのです。

 ドンムアン駅に向かう古い通路を歩いて行くと、その先に駅があります。駅舎はなく、オレンジの屋根に吹きっさらしのホームがあり、そこに露店の食堂や売店、切符売り場と両替所もあります。暗くていかにも南国の発展途上国の駅ですが、両側に新しい車がビュンビュン走る広い道路があります。駅だけ取り残された感じで、上には高架まであります。そのため、空港から駅に向かうには跨線橋状の通路を通らなければいけないわけです。列車も見かけましたが、古くさい感じです。

 空港に戻り、3番出口で待ちます。蒸し暑いです。まだだいぶ時間がありますが、不安です。一応服装や持ってきたバッグの写真を業者にLINEで送っておきました。でも不安なので、さらに首からかける自分の名前を大きく書いた名札まで作って持参しました。こんなものを首にかけているとマヌケですが、いざとなれば仕方ありません。

 

 待ち合わせ時間のだいぶ前に、一度声をかけられましたが、別の人を迎えに来た人でした。19:50、私の名前を呼ぶ人が車から降りてきました。もう安心。愛想のよい人です。タイ人は愛想がいいのかな、と思います。ホッとしました。

 送迎車に乗ります。予約したところは「プラム コンド ドンムアン エアポート トランスファー」というところ。よくみればコンドミニアム形式で、トランスファーと書いてあるのですが、空港直結のそんなところがあるのか、と勘違いしてしまったわけです。 

 

 夜の道を進みます。整備された道路です。途中で左に曲がります。「マックスバリュー」なんかがあります。いったん高架鉄道の走っているところまで行き、Uターンします。予想通り、高級マンションが並んでいるところに入ります。いっぱい建物が並んでいるので運転手もよくわからない様子。セキュリティーが厳しいのか、途中に何人も係員がおり、運転手が係員に聞いてようやくたどり着きました。サイトに送迎100バーツと書いてありましたので渡します。

 やはり高級マンションで一階だけコンドミニアム形式になっています。指定された番号が6ケタだったので変だなと思っていたのですが、建物と部屋の番号だったようです。郵便受けはすぐ見つかり、カードと鍵がおいてありました。

 

 カードをかざして通路に入り、鍵を開けましたが開きません。運転手が外から覗いていたので「開かない」というそぶりをします。でももう一回やってみたら開きました。いちばんの不安がうようやく解消しました。
 
 中に入るとおしゃれできれいな部屋です。全体的に白く、壁には世界地図のウォールステッカーが貼ってありました。キッチンもあります。ただしバスタブはなく、シャワーのみ。新婚旅行にでも似合いそうです。こちらは中年男性の孤独旅ですが。テレビはサムスンでしたが、クーラーはハイアール、冷蔵庫は三菱でした。このあとも三菱電機製品をよく見かけ、タイでは三菱電機が強いのか、と思います。

 ようやく安心して眠れます。といってもやっぱり緊張していますのでそんなに眠れませんでした。あと、空港の近くなので飛行機の音が結構うるさいです。寝室はガラスの扉で仕切られていました。