写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

18 ソウルタワーとデパートめぐり(2000年1月11日)

 では続き。ソウルタワーに行きます。このタワーは南山という山の上に建っています。山の高さを含めると東京タワーより高いと言ってソウルの人は自慢するそうです。なんだか韓国人の微妙な日本に対する感情を象徴する話です。ここに行くには山の中腹まで登り、そこからロープウェイ(韓国ではケーブルカーという)に乗ります。足が結構きつくなってきました。上からの眺めは別にどうってことありません。ソウル市内が一望できます。軍事政権時代はのぼれなかったそうです。

 

 下に降りて、梨の缶ジュース(珍しいので買ってみた)を飲み、ロープウェーを下って、近くの安重根義士記念館に行ってみました。伊藤博文を暗殺した人物ですね。説明板自体はよくわかりませんでしたが、展示物に日本の新聞などもあって、それはそれで興味深かったです。

 

 山を下りると、南大門市場の入り口でした。混んでいます。日本語で声をかけられたりしますが、偽ブランド品もいりませんし、さりとて名物の豚の頭を買うわけにもいきません。珍しがって眺めるだけです。やはりごちゃごちゃし過ぎで、ちょっと私向きではありませんでした。

 

 次にデパートめぐり。前回書いた新世界デパートのこともついでに書いておきます。新世界は昔の三越京城支店です。戦後、このデパートになりました。ですから老舗です。まあまあの混み具合。ですが驚いたのは、いくら古い建物とはいえ、未だにエスカレーターがないのです。階段は何と言っていいのかわかりませんが、翼を広げたような独特の形状で、趣がありました。

 

 南大門市場のあと行ったのがメトロミドパ百貨店。ここは数年前まで美都波百貨店というドンくさいデパートだったのですが、改装して若い女性向きのファッション専門店になった、とガイドブックに書いてあったので、どんなものか見に行ったのです。結果は無惨なほどガラ空き。上の催し物会場で何もやっていなかったせいもあるでしょうが、これではどうにもならないでしょう。

 

 次に隣のロッテ百貨店。ここは一番規模も大きく、日本風のデパートです。ここは混みまくっていました。夕方になっていましたので、すこし早めに夕食を食べることにします。上の食堂街へ上がる途中、ある階だけ免税店になっていて、別の入り口から入るようになっているようでした。

 

 食堂街で参鶏湯を食べることにしました。これは鳥の中にもち米と朝鮮人参を詰めて煮たものです。日本にはあまりありませんし、たまに見かけても3000円ぐらいするので、韓国に来たらぜひ食べよう、と思っていたのです。店は食事時でないので空いていました。しばらくすると煮えたぎった参鶏湯が運ばれてきました。やはりおいしいです。キムチやカクテギも美味。(これはどの店でもおいしかったですが)9000ウォンと書いてありましたが、請求された金額はそれより少し高く、おや、と思いました。税金か何かなのかなあ、と思って払いましたが。あ、あのとき何かジュース飲んだかも知れません。

 

 私は土日に地下街やデパートの上で食事することが多いので、外国でもこういう店が入りやすく、無理してガイドブックに載っている店を探すより、デパートの食堂に入った方が当たり外れがなくて早いな、という印象を持ちました。

 

 日本と同じように、デパートは好きなくせに食堂と食品売場にしか行かない私ですが、今回も結局3店回って食事しただけに終わりました。本当は食器とか、布団とかも買いたいのですが、布団はちょっと買えませんね。食器は道ばたの屋台を通り過ぎるとき、売っていたので、おや、と思ったのですが、そのまま買いそびれてしまいました。