写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

10 善光寺と長野中央郵便局(2001年8月14日)

 翌日(8月14日)は長野中央郵便局に行かなければいけませんが、とりあえずお寺シリーズということで善光寺参拝。朝は食べずに、8時過ぎにでて長野電鉄に乗り、2駅先の善光寺下まで行きます。この駅までが地下線です。外に出て善光寺に向かうと「善光寺下」駅だけあって坂を登ります。やっと善光寺が見えました。一応お参りして、中を覗くと内部拝観のための切符売り場がありました。

 

 拝観券は記念になるので大して期待もせず、買って中に入り、仏像を眺めた後、他の団体客に混じって「内陣」に入ります。何があるのか全く知らなかったのですが、階段を下りるとき、団体の案内人が、「荷物は左手に持って右手は壁につけて」というので、一応それに従います。

 

 ところが中に入ってびっくり。完全に真っ暗なのです。目が見えません。えらいところに入ってしまったと後悔しつつ、戻れそうもないので、他の人の声のする方についていきます。壁を伝いながら、焦りながら前に進みます。ときどき前の人の足にぶつかるので人がいるのかとわかる程度です。

 

 しばらくすると「カンカン」という音がするので何かと思いましたが、どうやらこれは金具で、これを叩くと秘仏のご加護が得られるらしいのです。しばらくすると金具らしき感触がありましたので、私も叩いておきました。そしてしばらく進むとやっとかすかに明かりが見え、外に出られました。何も知らずに入ったのでよけいびっくりして不安が大きく、その分いろいろ考えさせられる仕掛けでした。善光寺の下にこんなものがあるとは全然知りませんでした。

 

 拝観券は宝物館と経蔵も見られることになっていたので、ついでに見てきました。宝物館は新しくて大したことないながら、畳敷きの変な施設でした。経蔵はただチベットマニ車みたいのがあるだけで回すと御利益があるらしいので老夫婦と3人で回しました。

 

 3人でやっているときは簡単に回りましたが、老夫婦が一周して回すのをやめた後、一人でもう少し回そうかと思ってやってみましたが、全然動きません。老夫婦に力があったのか、よくわかりませんが、これまた妙な感じが残りました。後でここはいつでも回せるわけではないことがないことがわかり、有り難みが増しましたけど。

 

 どうもこの善光寺というのは、こけおどし的とも言えるし、ある種いろいろ考えさせられるところでもありました。江戸時代の人が伊勢神宮と並んでもっとも参詣を楽しみにしていたというのも何となくわかる気がしました。

 

 善光寺で思いがけず時間をとったので急いで長野中央郵便局へ。位置は確認してあります。善光寺から駅に向かう道の途中で曲がればあるはずです。バスに乗ろうかと思いましたが、バスが来なさそうなので、歩いて坂を下ります。中心街のところで右に曲がるとありました。客は少なく、カードを取るまでもないのですが、一応取りました。当然すぐ順番が来ます。貯金係は二人いて、片や若い女性、もう一人はおじさん。女性の方が受け皿を出しかけましたが、どちらでもいいなら若い女性職員不信の私はおじさんの方に行きます。おじさんはやはり丁寧にハンコを押してくれました。

 

 これで安心。駅まで行っておみやげ物屋で絵はがきと「八幡屋礒五郎」の缶入り七味を買いました。善光寺周辺のおみやげ物屋に並べてあるのを見て、「そういえば金沢のよく行くそば屋の七味はこれだったなあ」ということを思い出して、思わず買ってしまいました。3百何十円だかなのでまあいいです。お寺の門前の名物になぜ七味が多いのでしょうね?

 

 ということで飯山線に乗って新潟県に向かいます。