写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

14  VOA 「JAZZ HOUR」

 「私とアメリカ」とでもいう話からはじまることになります。私は海外好きなのに、アメリカに行ったことがありません。また、アメリカとの相性は「悪い」、といえるでしょう。

 

 子供時代は野球全盛期でしたが、私は野球が苦手で、その発祥地であるアメリカに好感情が持てなかったこと。また、先日「オバケのQ太郎」の話を掲載しましたが、登場人物(?)のアメリカオバケドロンパ」が嫌いだったこと、あと、中学に入ってからは文系のくせに英語が苦手だった、などということがアメリカを遠ざけてしまったのだと思います。それから、以前出場した「アップダウンクイズ」であと一歩でハワイ行きを逃したこともあったでしょうか。

 

 鉄道の面でも、私の幼少時、ヨーロッパの鉄道はいろいろ紹介されていましたが、アメリカの鉄道はもう斜陽で、貨物輸送中心、旅客は飛行機とバスに流れている、という紹介のされ方で、これではあまり興味を持つことは出来ませんでした。アメリカ大陸横断鉄道も、ロシアのシベリア鉄道の方が長距離で、宮脇俊三氏の本や、NHKの特集番組の影響もあり、ロシアへ行ってこちらの方に乗ってしまいました。

 

 そういうわけで、私はアメリカ好きではなく、アジアには何度も行ったし、ヨーロッパにも行ったことがあるのに、この年になるまで、アメリカには縁がない人なのです。

 

 BCL(海外放送聴取)の世界でも、1970~80年代は周辺諸国やヨーロッパの国々の国営・公営放送局が日本語放送を実施していたのに対し、アメリカからの放送は宗教放送局だけで、国営の「VOA」は日本語放送を実施していませんでした。もっと以前にはあったそうなのですが、1960年代だかにやめていたそうです。

 

 そういうわけで、BCL趣味の世界から見てもアメリカは親しみを持ちにくい国でした。

 

 ただ、VOAは英語放送入門局としてはよく知られていました。私は当時も現在も英語が苦手ですが、アメリカの国営・公営日本語放送がないのですから、たまに意味もわからずVOAを聞くことがありました。ニュースなどはさっぱりわかりませんから、楽しみだったのは音楽番組です。それがこの「JAZZ HOUR」でした。日本時間土曜日の夜11時頃からやっていたはずです。Willis Conoverという人がDJで、「A列車で行こう」のオープニングで始まる番組でした。これだけはよく聞きました。

 

 私は今でもジャズが好きですが、それはこの番組の影響でしょう。ただジャズ好きなのに、有名なプレイヤーの名前を全然知らない、またライブやジャズ喫茶で聞くよりラジオで聞く方が好き、というややひねくれた聞き方をするのはこの番組の影響だと思います。

 

 ジャズは大音量で聴くとうるさいのに、雑音の中からかすかに聞こえてくるといいものです。まあ今はさすがに短波放送で聞くことはありませんが、それでもBGM的な聴き方をすることが多いですね。

 

 こうやって書いてみると、書くことが出来ることは少ないのですが、それでも思い出に残る番組ではあるので、こうして記事化してみました。