昨年までは郡部居住の田舎者でしたが、引っ越して都会暮らしをしています。ということで田舎や自然を感じることはなくなっていたのですが、先日、バスに乗っていると、窓からキツネが歩いているのが見えました。
私はもともと本州の人間ですから、北海道に来るまでキツネというものを見たことがありませんでした。ですが田舎暮らしをするようになって、道路をキツネが歩いているのを見かけるようになりました。さすが北海道の田舎だー、と思っていたのです。最初は珍しがっていましたが、そのうち慣れてきました。田舎と言っても毎日のように出くわすのではなく、たまに見かける程度ですから、そういうものだろう、これが田舎では普通のことなのだ、と思っていただけでした。
ところが今回バスの窓から見かけたキツネは、都会の歩道を歩いているわけです。都心、というわけではありませんが、新興住宅街やそれなりの施設がそろっている地区です。そんなに山が近いわけでもありません。付近にちょっとした空き地がありましたが、こんなところにキツネが常時住んでいるとは思えません。
でも北海道というところは都市部でもちょっと中心部を離れれば、自然豊かなところだし、キツネも案外行動範囲が広いのかも知れません。
山から下りてきたのか、野原から迷い込んだのか、市街地を尻尾の長いキツネが歩いている姿を見たのは、なんだか不思議な感じでした。