写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

25  711系・721系・731系など

    先日、知人と北海道の電車の話題になりました。そこで国鉄JR北海道の普通型電車について私なりに印象や感想をまとめておきます。

 

   711系は北海道専用の交流電車でした。当時の国鉄は、本州九州では、交流区間と直流区間両方で使える交直流電車を走らせていたのですが、北海道には直流電化区間がなく、初の交流専用、しかも北海道の気候に耐えられる耐寒仕様の電車でした。私が北海道に来た頃は、以前より多少鮮やかな赤色に塗装されており、「赤電」とよんでいました。

 

 ディーゼルカーと同じ固定クロスシートでしたが、何かゆとりというか、重厚さを感じさせる車両でした。以前は急行「かむい」にも充当されていたのでしたが、この形式、急行型なのに一部ロングシートがあり、それで急行として運用したのかな、と不思議に思います。私が北海道に来た頃には急行かむいはもう廃止されていたようで、急行としてこの電車に乗る機会はありませんでした。

 

 今の電車に比べて、重厚さがあり、また、この電車、静かなのです。冬の雪がしんしん降っている夜などに乗ると、停車時など、シ-ンとしていることがありました。走っているときの音も比較的静かだったような気がします。改造されたりしながら2015年まで走っていたそうで、ときどき乗り合わせましたが、今はお目にかかれませんね。

 

 私はJR北海道の電車では転換クロスシート721系が1番好きです。国鉄分割民営化の翌年、1988年に誕生したそうです。私の記憶では、札幌駅の高架化とほぼ同時に登場した覚えがあります。ステンレスの車体が新鮮でした。

 

 特に初期型は3扉デッキつき転換クロスシートで、やはり乗り心地がいいと思います。登場したときは、普通型なのに転換クロスシートだったので感動しました。JRになってよかったな、サービスがよくなった、と思ったものです。

 

 最初は赤いシートと茶色のシートがありました。赤いシートのものは普通専用だったように思います。快速運用で見かけたことはありませんでした。いつの間にか赤いシートの車両はなくなりました。茶色に張り替えたようです。増備車はデッキがなくなり、一部ロングシートとなってサービス水準が落ちたように思いましたが、札幌圏の通勤事情がタイトになって来たことに対応したものでしょう。新型だと思っていたのに、もう車齢30年を超しています。乗り心地がいいので、また、721系増備してくれないかな、と思っていますが、今のJR北海道では無理でしょうか?

 

 そのうちデッキなし、ロングシート731系などと言う車両が増備されるようになってしまいました。調べたら登場は1996年だったそうです。北海道にロングシート車?と思いましたが、通勤事情などを考えると、致し方なかったのでしょうかね?この車両の導入が発表された時にはがっかりしました。で、その後733系、735系ロングシート車の増備が続き、「快速エアポート」にもロングシート車が多くなってしまいました。中は同じような構造なのでどう違うのか、733系はステンレス・735系はアルミなんだそうです。調べてみてはじめて知りました。

 

 快速エアポートの場合、733系のロング車と721系の転換クロス車では車内の居住性に著しい差があります。ロング車の快速では頭がボーッとする気がありますね。入ってくる列車が721系だと「やったー」と思い、731系や733系だとがっかりしてしまいます。

 

 JR北海道、経営が厳しいのはわかりますし、札幌近郊の通勤事情もあると思いますが、居住性も配慮した転換クロスシート車をまた製造してくれないかなあ、と思います。