写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

53  50代の幸福度

   先日、50代の男性の幸福度は最も低い、という記事を目にしました。私も中年男性ですが、確かにそうかもなあ、と思います。金銭面・仕事面・老後の備えの3点で「ブルー」になるというのです。

 

 ただ、私の場合、金銭面で今が最悪か、といえばそうではありません。家族がいないので、教育費がかかっていませんし、家は賃貸なので、住宅ローンもありません。転勤のある仕事なので、家を買う、ということが遂にできませんでした。今は収入があるのでまだいいですが、老後、住む家があるのかな、と思いますね。

 

 仕事は確かにブルーです。ですが仕事については常にブルーだったように思います。仕事をやっていて達成感、自己効用感、充実感があったことはこれまた遂にありませんでした。むしろメンタル的におかしくなってしまったことがありました。ストレスだらけでしたので、ずっと転職を考えていましたし、今もメンタルが万全とは言えない状態です。結局お金に負けて今の仕事にしがみついてしまいましたが。もちろん出世の見込みなどありません。

 

 ただ、この年齢になると、転職、といってもなあ、と思います。しがみついているしかないし、何らかの事情で振り落とされたり、自分から降りたり、という可能性もあると思いますが、もう新しい仕事に今更就きたくはないな、と思ったりもします。そうは言っていられないかも知れませんが。

 

 ところがこの記事では、60代になると霧が晴れたようにすっきりするのだとか。私も早くやめたいなあ、と思うばかりの日々ですが、本当に60代になるとすっきりするんですかね?今の60代は「逃げ切り」ができて、60歳で円満退職ができればそれなりの退職金ももらえて、悠々自適、子供も育ち、住宅ローンも完済で住居の心配もなし、ということで、霧が晴れたように幸せになる人が多いのかも知れません。

 

 しかし、私の年代では、年金支給が65歳になるし、その年金も単身者なので思ったより出ないようです。そうなると65歳まで働かざるを得ないのか、という気もしますが、ちょっとそれは御免蒙りたい。「幸せな60代」の半分も削られるとはたまったもんじゃありません。 

 

 でも私の今の状況では、60代も心安まるような状態にはなれないように思います。まあ、子育てもせず、家も買わず、という人生を送ってしまいましたから、せめてバチが当たらないように祈るだけです。仕事をやっていれば相変わらずストレスだらけでしょうし、仕事を辞めれば貯金の目減りを見てため息をつく引きこもりになりそうです。

 

 なんだか「幸せな60代」には遠そうですね。それでもいつか私にも霧が晴れたように感じるときはくるのでしょうか?