先日、函館本線の通称「山線」が廃止になる、という話を書きましたが、その続きを。
田舎に住んでいたときには、この山線が命綱でした。車なしで長い間、過ごせたのは1~2週間に一度、この線に乗って札幌に行けたからでした。田舎にいながら医者通院も買い物も習いごともできたのは、この線の一番列車に乗って札幌について、最終で帰って行けたからでした。
4時間ぐらいかかりましたが、行きは6時に出発して10時まで寝ていられましたし、帰りはちょうど本を一冊読む程度の時間でした。車では寝ることも読書もできません。もっとも、おしまいの方になると、目が悪くなって、列車の照明では読書が厳しくなっていました。
私がいなくなったから廃止するわけではないでしょうけど、終着近くになる頃にはたいがい私ひとりになっていて、私ひとりのための専用列車になっていた感がありました。一日4~5本の列車の1本がこのような有様だったわけで、公共交通機関の体をなしていないわけです。
今は都市部ですが、また転勤で地方に出る場合、山線沿線が札幌に出やすかったので、そこら辺がいいかなあ、と思っていたのですが、そうもいかなくなります。まあ2030年までは持つのかも解りませんが。
一般の人からすると、車もあるし、室蘭線もあるし、新幹線ができるのだからたいして問題ではないのでしょうが、新幹線に乗って毎週札幌に行くとなると、時間はかかりませんが、金銭的負担が大きすぎます。
時間は1時間かかるかかからないか、という程度になるのでしょうが、料金面では今の室蘭線回りの特急でも往復1万円を超しますから、おそらく1万5000円~2万円程度になるのではないか、と思います。こんなものに頻繁に乗れません。
千歳から東京や大阪まで格安航空で行くのと変わらない、というのはどうなのだろうと思います。